原監督「バット振れてない」 村田“荒療治”先発落ちに意地の適時打

[ 2015年2月26日 07:45 ]

<巨人・韓国LG>8回2死三塁、村田は右前適時打を放つ

練習試合 巨人3―3韓国・LG

(2月25日 沖縄セルラー)
 指揮官の「荒療治」に応えた。1点を追う8回2死三塁。右前へ今季初の適時打を放った巨人・村田は一塁ベース上であえて平静を繕った。「あのケースで結果が出て良かった。キャンプ最後の実戦ですし、今後のオープン戦に向けて良かったと思います」

 2試合連続でスタメンから外れた。この日は6回2死三塁から代打で登場し、四球を選んで好機を広げ「変化球をしっかり見送り、球の見極めができた」。そして、8回の第2打席で相手の中継ぎエース・李ドンヒョンの140キロ直球をコンパクトにはじき返した。

 試合前の打撃練習中、原監督から声をかけられた。「まだバットが振れていない。それが修正できるまではスタート(先発)はないよ」。前日の韓国・SK戦に続いて、三塁の先発は井端だった。「練習試合とはいえ、最初から出られない歯がゆさはある」と村田。悔しさをバットに乗せた一打だった。

 原点回帰が奏功した。オフは体が突っ込む悪癖を修正するため、左足をすり足気味に上げてティー打撃を繰り返した。しかし、22日までの実戦5試合で16打数1安打。「打撃投手やマシンは打てるけど、試合だと合わない」。村田総合コーチらに相談し、前日から左足をしっかり上げる昨季までの打ち方に戻した。「軸足に体重が乗り、バットが力強く出る」。変更後の2試合は3打数2安打1打点と本来のスイングを取り戻しつつある。

 前日は3番手の左腕・今村に「ノーサインで放ってみなさい」と野性味を求めるなど、大胆な采配をみせる指揮官は「きょうは非常に集中力があったと思います」と評した。チームは26日に春季キャンプを打ち上げる。今後はオープン戦を重ねて仕上げの時期に入るが、村田の表情も自信が戻っていた。「バットが振れてくれば使ってもらえるんでしょ?簡単なこと」。昨季の開幕4番の逆襲が、幕を開けた。

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2015年2月26日のニュース