“6階から”カーブ!ヤクルト2メートル3新助っ人守護神名乗り

[ 2015年2月21日 05:30 ]

フリー打撃に登板するオンドルセク

 2メートル3の長身から、まさに2階から落ちるような落差。ヤクルトの新守護神候補・オンドルセクのカーブに、西田のバットが空を切った。

 初のフリー打撃登板は西田、上田を相手に計41球で安打性の当たり1本。直球は最速141キロと調整段階だが、9球投じたカーブに「いい球とよくない球があったが、ストライクを取るのにいいし、打者を打ち取るのに有効」と自信をのぞかせた。

 時計盤の12時から6時に移動するほど大きく落ちる縦のカーブを、米国では「12to6」と呼ぶ。02年のサイ・ヤング賞左腕・ジト(現アスレチックス)の代名詞で、何度も対戦したイチロー(現マーリンズ)は「2階から落ちてくるよう」と評した。オンドルセクのカーブに、上田は「ブレーキを入れて上から投げる。2階どころか6階でしょう?」と冗談交じりに驚きの声を上げた。左右の違いはあるが、オンドルセクも「ジトと同じようだと思ってもらえればうれしい」と喜んだ。

 昨季まで5年連続で40試合以上に登板したバリバリのメジャーリーガー。初めての日本生活にも好奇心旺盛で、休日だった17日には首里城公園を訪れた。土産物店に並ぶ人気キャラクター・キティちゃんを見て「何で日本ではこんなに猫がリスペクトされているんだ?」と興味津々。鶏の空揚げとギョーザにハマり、器用に箸を使いながら食べている。

 真中監督は「バーネットと2人で争っていい方を抑えにしたい」と構想を語った。オンドルセクは28日からの巨人2連戦(東京ドーム)で実戦デビュー予定。短髪に、もみあげから顎につながるヒゲを蓄えたルパン三世似の新助っ人が、守護神に名乗りを上げた。

 ◆ローガン・オンドルセク 1985年2月13日、米テキサス州生まれの30歳。マクレナン・コミュニティ大を経て、05年ドラフト13巡目でレッズ入団。10年4月にメジャーデビューを果たし、救援として活躍。通算5年で281試合に登板し21勝11敗2セーブ、防御率3.89。昨年12月29日に年俸1億4000万円プラス出来高払いでヤクルトと1年契約した。2メートル3、104キロ。右投げ右打ち。

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