堂上、支配下復帰へGO快弾!原監督絶賛「今一番光っている」

[ 2015年2月19日 05:30 ]

<巨人・サムスン>7回1死二塁 堂上は中越え2ランを放ち原監督とグータッチ

練習試合 巨人9―3韓国・サムスン

(2月18日 沖縄セルラー)
 すさまじいスイングだった。7回1死二塁、3ボール1ストライク。巨人・堂上は打者有利のカウントとなり「思い切っていこう」と心に誓った。真ん中外寄りの138キロ直球。迷いはなかった。後ろにのけぞりながら打ち返し、バットを天高く放り投げた。打球はバックスクリーン左の芝生で弾んだ。移籍1号だ。

 「完璧でした。センターより少し逆方向にいい形で打てたので、継続していきたい」

 今季初の対外試合。阿部と村田の主軸が欠場する中で5番を任された。「長打力をアピールしたい」。狙い通り、3点を追う4回2死二塁に、あと1メートルでスタンドインという右翼フェンス直撃の適時二塁打で反撃の口火を切った。そして豪快な一発。2安打3打点で持ち味を存分に発揮した。

 昨オフ、プロ入りから11年在籍した中日から戦力外通告を受け、巨人に育成選手として拾われた。通算132安打、10本塁打。支配下登録復帰への思いは強いが「打席での結果は気にしない」と言う。意識するのはただ一つ。「思い切りバットを振ること」だ。結果よりもそこまでの過程を大切にし、「結果はボールに聞いてという感じです」と笑みを浮かべる。

 記憶にあるのは13年。前年に自己最多85試合出場で定位置をつかみかけたが、結果を求めて豪快さを失った。ほぼ半数の44試合出場。昨年はわずか6試合出場にとどまった。同じ轍(てつ)を踏むわけにはいかない。今キャンプでは実戦4試合で15打数8安打、打率・533。8打点と勝負強さは際立つが「どう打つかは考えない。思い切り振るだけ」と言った。

 原監督にも頼もしく映る。阿部、高橋由に続く左の長距離砲として期待しており「今現在で一番光っているんじゃないですかね」と絶賛した。背番号は「014」。このまま打ち続ければ、2桁に減る日はそう遠くはない。

 ◆堂上 剛裕(どのうえ・たけひろ)1985年(昭60)5月27日、愛知県生まれの29歳。愛工大名電では2年春、3年春夏と3度甲子園に出場。03年ドラフト6巡目で中日に入団した。07年7月27日のヤクルト戦でプロ初安打。昨季は、わずか6試合の出場に終わりシーズン後に戦力外になり、巨人に育成枠で入団した。通算成績は305試合で打率.264、10本塁打、67打点、1盗塁。1メートル83、85キロ、右投げ左打ち。

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