阪神・和田監督 貧打にキレた!若手に懲罰練習 オーナーも辛口

[ 2015年2月12日 06:16 ]

異例の試合後練習で、(右から)江越、梅野、陽川、中谷に厳しい視線を送る和田監督(左端)

練習試合 阪神1―3日本ハム

(2月11日 名護)
 覇気のない若手野手の姿に、阪神・和田監督は怒りに震えた。初の対外試合とはいえ、直球に差し込まれる場面が目立ち、打線は5安打1得点。指揮官は「課題が明確になった。真っすぐを打たないことには力強さが見えてこない」と語気を強めた。試合後、ナインを待っていたのは、当初の予定にはなかった“懲罰練習”だった。

 読谷村のチーム宿舎へ戻ることなく、試合出場した野手陣は午前中に練習を行ったキャンプ地の宜野座球場でバスを途中下車。まさかのUターンだった。

 到着するやいなや、メーン球場とドーム内で打撃マシンをフル稼働。計7カ所に分かれ、バットを振りまくった。午後4時35分から約70分。練習終了後、和田監督は「予定通り」とだけ言い残した。

 2月中旬のこの時期は圧倒的に投手の仕上がりが早い。その点を差し引いたとしても、ふがいなかった。「打てない選手はファーストストライクを見逃し、打ちにいってもタイミングが取れていないから差し込まれる」。和田監督は結果そのものより、打席内でのプロセスと姿勢を問うた。5安打のうち3本は第1ストライクを仕留めたものだっただけに、もっと積極的にいけば、もっと打てたはず…。余計にもどかしさが募った。

 今オフは目立った補強はできず、戦力アップは若手の底上げにかかっている。その中、ドラフト3位・江越(駒大)を1番に抜てき。4番には伊藤隼を据えたが、ともに4打数無安打1三振。一塁を守った4年目の西田は初回にタイムリー失策。試合を視察した坂井信也オーナーも「期待からは外れた。もうちょっとペースを上げてやってもらわないと」と奮起を促した。

 最後に和田監督は言った。「一つ負けたことで下を向く時期じゃない。反省を次に生かす。練習あるのみ!」――。汗と泥にまみれた先にしか栄光はない。 

 ≪阪神のキャンプ懲罰≫

 ▽02年春 2月16日の紅白戦に敗れた白組の14人に対し、安芸球場から宿舎まで約12キロの罰走。FA移籍1年目の片岡や、選手会長の桧山ら主力も例外なく走った。

 ▽11年秋 打者自身が状況に応じた打撃内容を事前申告して打席に入る変則的なシート打撃を行い、失敗した森田と原口に宿舎までの罰走が科された。

 ▽12年秋 11月18日の紅白戦で投手陣が計13四球の乱調。試合後は岩本、伊藤和ら5投手が宿舎まで走って帰った。

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