「元・回文芸人記者」が見るキャンプ 西武編「木村怪物か!?糸井勝つ!V絡む気」

[ 2015年2月5日 11:40 ]

回文イラストと同じポーズをとる木村

 間近で見て、怪物のオーラを感じた。西武・木村は1メートル82、83キロのがっちりとした体で、50メートル走は5秒7の俊足。「木村怪物か!?糸井勝つ!V絡む気」の回文が完成したとき、ブレークの予感がした。初対面でいきなり妙なイラストを見せられても嫌な顔ひとつせず、丁寧に話してくれた。

 150キロ台の速球を誇る本格派として、06年高校生ドラフト1巡目で入団。しかし、オリックス・糸井と同様に、プロ入り後に投手から外野手に転向した。遅れを取り戻すべく、1日1500スイング以上の猛練習を重ねて手の皮はボロボロになり「(車の)ハンドルも握れなかった」という。

 その努力が実り、野手2年目の昨季、10本塁打をマーク。今季は「ホームランは倍いきたい」と宣言。野手転向組ではヤクルト・雄平も昨季に外野手部門でベストナインを獲得したが、「糸井さんも雄平さんも左打者なので、右では自分が活躍したい」と闘志を燃やす。「右の糸井」を目指す26歳は「何が何でも優勝したい」と目標を掲げた。

 彫りの深い顔から「カルロス」というあだ名も。でも「濃い顔」という言葉は使いたくない。つい癖で回文にしてしまうと「濃い顔解雇」で縁起が悪いからだ。「ハンサム」がいい。「ハンサム。キムさんは」(回文)になるし。いつの間にか木村のあだ名が「キムさん」に変わっているが…。

 ▼回文とは 「竹やぶ焼けた(たけやぶやけた)」「確かに貸した(たしかにかした)」など、普通に読んでも、逆さから読んでも同じになり、意味が通じる文のこと。言葉遊びの一種。

 ≪まだあるぞ!!【西武】回文≫

 ▽「中村“勝ち”絡むかな」(なかむらかちからむかな)中村は昨季111試合の出場ながら、34本塁打で5度目のキングに輝いた。打点もリーグ2位の90。今季はおかわり君が勝利へ導く。

 ◆渡辺 剛太(わたなべ・ごうた)1980年(昭55)10月27日、東京都墨田区生まれの34歳。横浜国大在学中の03年1月に唐沢拓磨とお笑いコンビ「レム色」を結成。04、05年に「M―1グランプリ」準決勝進出。ネタ本も出版したが、08年3月に解散。09年4月にスポニチ入社。東京本社編集センター、福島支局勤務を経て、昨年10月にスポーツ部の野球担当になった。

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2015年2月5日のニュース