【キャンプ思い出】田辺監督 食べて寝て「また野球かよ」って感覚

[ 2015年2月1日 07:44 ]

キャンプでの西武・田辺(右)(1985年2月16日)

 新たに5監督が新任監督として指揮を執る今キャンプ。ソフトバンク・工藤公康(51)、西武・田辺徳雄(48)、楽天・大久保博元(48)、広島・緒方孝市(46)、ヤクルト・真中満(44)の各監督がキャンプインを前に、自身の現役時代のキャンプの笑って泣ける思い出話を披露した。

 プロ1年目の高知・春野キャンプは、朝食から伊勢エビの味噌汁が出てきて感動した。これがプロか、って。高校と違って授業もないし、一日中野球。寝たと思ったら野球で「また野球かよ」という感覚だった。それでも球場での昼食、宿舎の夕食、夜食も全て豪華で、78キロから4キロも増えた。日野茂2軍監督から「新人は普通体重が減るものなのに、増えたのはおまえが初めてだ」と言われた。「あいつは練習してないんじゃないか」と思われただろうね。

 初めての1軍キャンプは3年目。練習でもムードがピリピリしていた。当時は相部屋で、金森栄治さんと清原和博と同じ部屋だったと思う。その後、石毛宏典さんや辻発彦さんとも同じ部屋になったこともある。ベテランと一緒の時は、緊張して熟睡した覚えがないもんね。風邪ひいて、「隔離部屋」に移されたことがあったけど、正直ホッとしたことを覚えてるね。

 現在の1軍キャンプ地、宮崎県南郷町に行ったのはプロ11年目、もう30歳近くだった。南郷町の人との野球大会があって、現役選手では自分ただ一人が参加。軟式ボールだったからヒットは打てなかった。相手投手の投げた球が顔付近を通過して、乱闘のまねをしたんだよ。大盛り上がりで当時のニュースでも流れた。そのときの投手が南郷にある飲食店「とり金」の大将。今もそのときの写真がお店に飾ってある。キャンプではそういう交流がうれしいね。

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2015年2月1日のニュース