ロッテ京大くん ニコ生でキャンプ中継きたああああ 初日から“密着”

[ 2015年2月1日 05:30 ]

練習中、笑顔を見せる田中

 上下が紺色のジャージーに身を包み、石垣市中央運動公園で1軍の合同自主トレに参加したロッテドラフト2位・田中(京大)。キャンプインを目前に「(1日に)ユニホームを着ると変わってくると思う。できるだけ長く1軍にいられるようにしたい」と意欲をにじませた。

 史上初の京大出身プロ野球選手ということで、大きな注目を集める田中。そんな「時の人」の一挙手一投足が世界に発信されることになった。インターネット動画配信サイト「ニコニコ動画」が沖縄・石垣島で行うロッテキャンプを生中継することを決定。休日(5、10、16日)を除く1日から20日の午前10時から午後4時まで、グラウンドにカメラを2台設置するほか、ブルペン、室内練習場にも固定カメラを置いて随時中継するという。

 これには田中もびっくり。「こんなふうに頑張っているというのを見せられれば。見られている意識を持ちながらやりたい」と力を込めた。

 ただ、新人には過酷な練習が待ち受ける。昨季のチーム防御率はリーグワーストの4・14。チームの浮上には投手陣の再建が絶対条件の中、今キャンプで投手陣の練習は「より実戦的に」をテーマに大きく様変わりする。まずは1軍キャンプメンバーの投手19人が「先発組」と「救援組」にきっちりと班分けされる。

 田中は「先発組」に決まった。その先発陣の投球練習では「インターバル投球」を実施。約20球ごとに数分の休憩を取り、再び20球。これで通常100球を投げ込む。実際の試合のイニング間の感覚をキャンプから養うためだ。そして、午後には交流戦を意識してバントや打撃練習にも取り組む。落合投手コーチは「先発は自己満足のブルペンではなく、試合だと思って投げてもらう。中継ぎ投手は必ずシーズン中に疲労が蓄積する。走った後の疲れた状態でも自分の球を投げられるか」と説明。さらに、昨季は投手陣の間の長さが相手打者に考える時間を与えたとの反省から、1球ごとの投球間隔を短くさせ、「1分間5球」を目標に投げ込む練習も予定されている。

 1日にブルペン入りを予定している田中は「考えながらやっていたことを、反復練習で考えなくても動けるように体に染み込ませたい」。キャンプ中は秀才右腕がロダンのごとく「考える人」になっている暇はない。

 ◆ニコニコ動画 06年にIT関連企業ドワンゴによって設立され、子会社のニワンゴが運営する投稿動画配信サービス。愛称は「ニコ動」。アニメやニュース番組なども配信している。動画の再生中にユーザーが画面にコメントを投稿できる独自の機能がある。

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