松坂独白!オレ流で「開幕」 工藤監督から「調整は任せる」

[ 2015年2月1日 06:00 ]

歓迎セレモニーに駆け付けた、応援隊長の白戸家のお父さん犬に笑顔を見せる松坂(左)

 さあ、球春到来だ。プロ野球は1日、宮崎、沖縄の両県で12球団が一斉にキャンプインする。西武時代の2006年以来、9年ぶりに日本球界に復帰したソフトバンク・松坂大輔投手(34)は31日、チームとともに宮崎入り。宮崎市街地で2年連続日本一を祈願したパレードに参加した。ファンの熱い期待を受け止めた右腕は、日本での「一からのスタート」に向けて、スポニチ本紙に熱い胸中を独白した。

 福岡に入り、そして宮崎に来てから、本当にファンの熱気には想像をはるかに超えて、驚かされた。その声の一つ一つを胸に刻んで、きょうからのキャンプに臨みたいと思います。

 12月、1月はグリーンカードの更新も含め、米国を2度往復するなど、なかなか自主トレでまとまった時間をつくりづらかった。その中で1月20日から沖縄で、(藤川)球児(レンジャーズ)と同じ場所でトレーニングをさせてもらった。同世代の球児と同じ空間で練習ができ、食事も共にして、自分でも集中して野球に取り組めたと思う。砂浜も結構走って、横浜高校時代のことを思い出しました。

 9年ぶりの日本でのキャンプ。広島に戻った黒田さんは2月中旬から合流すると聞きました。それも一つの方法。僕も8年間、メジャーのキャンプを過ごして、体がそのサイクルに慣れている。2月1日から飛ばすと、体に違った反応が出る可能性があるので、周囲を気にするのではなく、中旬くらいまでは、ペースを考えながら調整を進めたいと思っています。

 具体的には、第1クールの3日間は、ブルペン投球ではなく、遠投やキャッチボールで調整する。ただ、日本のマウンドに慣れる意味でも、毎日ブルペンには行きます。傾斜を使ったキャッチボールやシャドー投球ですね。傾斜はあまり気にならないけど、土質は大きく違う。ブルペンと友達になるというか、無意識のレベルまで慣れることが大事。ファンの方にご理解いただいて、1人で集中して投球練習を行う日をつくるかもしれないですね。

 実戦についても、投手コーチ、監督と相談してやっていきたい。メジャーのオープン戦は、短い登板間隔で6~7試合に投げる。日本はオープン戦の数も限られてますし難しいと思います。ならば、ファームの試合であったり、シート打撃を登板間に挟むなど、工夫をしたい。気分転換に大好きな打撃練習もしたいので、マイバットも用意済み。工藤監督には「調整は任せる」と言っていただいています。その言葉に責任を感じていますし、しっかりと開幕に合わせたいですね。

 空気清浄機、加湿器は自前で用意しました。日本のホテルはベッドも素晴らしいのですが、体に合わない場合はマットレスを外して布団を入れたり、自分の体に敏感でありたい。あとは花粉。米国では気にする必要はなかったのですが、日本は違う。鼻の粘膜を焼くことも考えましたが、痛そうなのでやめました。トレーナーと相談し、薬を服用するなど、対策をしっかりしていきます。

 チームメートからも早く信頼を得られるよう、大事にキャンプを過ごしたいと思います。(福岡ソフトバンクホークス投手)

 ≪松坂の西武時代のキャンプ≫

 ▼1年目(99年) 西武のキャンプ地、高知・春野は大輔フィーバー。2月14日の日曜日には1万5000人のファンが集結。松坂は移動も困難になり、体形の似た谷中が松坂のユニホームを着て「影武者」を演じた。

 ▼3年目(01年) 2月17日、自身の紅白戦登板後に、球場に隣接する競技場で行われたヴィッセル神戸の試合を観戦。対面を熱望していたカズこと三浦知良のプレーを堪能した。

 ▼5年目(03年) 2月13日、ブルペンで自己最多となる365球の投げ込み。約2時間にわたって投げ続けたが、本人は「まだいけましたよ」と涼しい顔。

 ▼8年目(06年) 5年ぶり2度目となる、キャンプ初日の2月1日にブルペン入り。8年目で初めて、いきなり捕手を座らせた。3月の第1回WBCに備え、ハイペース調整をアピール。

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