エルド 助っ人リーダー宣言 日本人選手の「橋渡し」任せろ

[ 2015年1月30日 05:30 ]

今季の意気込みを語るエルドレッド

 広島のブラッド・エルドレッド内野手(34)が29日、再来日後初めてマツダスタジアムを訪れ、外国人戦力のリーダー的存在となることを宣言した。今季はグスマン、ジョンソン、ザガースキーと3人が新加入。今季、来日4年目を迎える主砲は、新戦力が本領を発揮できる環境を整えるために一肌脱ぐ。

 口調は自然と熱を帯びた。今季の課題を問われたエルドレッドは「技術どうこうはない」と断言し、真剣な表情で続けた。「新外国人も来るし、リーダーシップを取っていろいろ教えていければいい。自分が中心となって、彼らを日本人の輪の中に入れていく。精神面でのリーダーというか、チームをうまく機能させられる、そんな存在になっていきたい」。24年ぶりのリーグ優勝へチーム一丸となるよう、グラウンド内外で尽力する。

 環境に慣れることの大事さは身をもって経験してきた。初来日当初から積極的に日本人選手とコミュニケーションを取り、日本文化を勉強。何よりも日頃の練習に全力で取り組む姿が認められ、チーム内では気が優しく力持ちな田舎者を意味する「カントリー」の愛称で慕われるようになった。

 真摯(しんし)な姿勢は来日3年目の昨年、実を結ぶ。37本塁打でタイトルを獲得し、チームの2年連続クライマックスシリーズ進出に貢献。成功への近道が「順応」だと知るだけに、バリントンの移籍でチーム外国人最古参となった今、「彼ら(新外国人)に対して、橋渡しができれば」と経験を惜しみなく伝えていく構えだ。

 今季、投手、野手各3選手の助っ人6人体制で春季キャンプを迎える。外国人枠の関係上、タイトルホルダーでさえも現時点で定位置は担保されていない。

 「そういうことは意識していない。気にしているのは、このチームに自分がどういう形で貢献できるかだ」

 広島で2年連続本塁打王を獲得したのは80、81年の山本浩二ただ1人。個人的には、ミスター赤ヘルの偉業に挑む。

 「できれば今年も期待に応えられる数字を残して、タイトルに手が届くところまで行きたいと思っている」

 得点源としても、チームの中心的存在としても「カントリー」の大きな背中に期待がかかる。

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2015年1月30日のニュース