イチ 29日に超VIP会見“383億円男スタントン級”マ軍幹部同席

[ 2015年1月29日 05:30 ]

マーリンズとの1年契約が発表されたイチロー。29日に幹部同席の入団会見を行う

 マーリンズは27日(日本時間28日)、ヤンキースからフリーエージェント(FA)になったイチロー外野手(41)と1年契約を結んだと発表した。米球界関係者によると、年俸は200万ドル(約2億3600万円)。大リーグでは3球団目となり、マ軍に日本選手が在籍するのは初めて。29日に東京都内でデービッド・サムソン球団社長(46)らが同席し、入団会見を行う。球団幹部が来日する超VIP待遇で、「レジェンド」を出迎える。

 マーリンズにとって初めての日本選手獲得。それもメジャー通算3000安打に156安打に迫るイチローだ。球団オーナーのジェフリー・ロリア氏は自ら球団を通じ「イチロー選手が、マーリンズのユニホームに袖を通してくれることにとても興奮している」とコメントした。現状では昨季の本塁打王スタントンら、若手3人が占める外野陣は鉄壁である。イチローは「第4の外野手」として控え扱いとなるが、「彼は徹底してグラウンドの中でも外でも常にプロフェッショナルであり、素晴らしいものを球団にもたらしてくれると確信している」と続けた。

 年俸は約2億3600万円で、契約年数も1年。それでもイチローへの期待度は、29日に都内で開かれる入団会見が物語っている。今オフに主砲のスタントンと米スポーツ史上最高額の13年総額3億2500万ドル(約383億5000万円)で契約延長したが、その会見に同席していたデービッド・サムソン球団社長、ダン・ジェニングスGM、マイケル・ヒル編成担当取締役の球団幹部3人が、41歳ベテランの入団会見にも同席するからだ。

 しかも、イチローのためにわざわざ来日した。地元紙「マイアミ・ヘラルド」は今回の球団幹部の来日を、イチローのこれまでの輝かしい実績、さらに現役引退後の殿堂入りが確実視されている「レジェンド」に最高級の誠意を示したとし、「マ軍のフロントが控え外野手獲得のために、世界半周の旅をした」と報じた。これまで日本から大リーグに移籍するケースを除いた米国内での移籍では、日本選手は渡米して現地で入団会見を行うのが通例。極めて異例で、大リーグの日本支社であるMLBジャパンの十原(じゅうばる)啓志郎シニアアカウントエグゼクティブは「(入団会見を)日本でやるのは初めてですね」と話した。

 背番号もヤンキースでつけた「31」から、オリックスとマリナーズ時代につけていた「51」に決まった。15年目を迎えた大リーグでは3球団目となり、初めてナ・リーグでプレーする。29日の入団会見。イチローは球団幹部同席の下、代名詞の背番号を復活させ、2015年シーズンの抱負を口にする。

 ▽マイアミ・マーリンズ 球団拡張により1993年に創設され、ナ・リーグ加入。97、03年にワールドシリーズに進出し、いずれもワイルドカードから世界一に輝いた。12年にフロリダ・マーリンズから現名称に変更。本拠もマイアミのダウンタウンにある「マーリンズ・パーク」(収容人員3万7000人)に移転した。昨季は77勝85敗でナ・リーグ東地区4位。かつてゲーリー・シェフィールド、ミゲル・カブレラらが所属。

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