松井裕 マー君直伝“宝刀”スプリット習得 球種少なさ克服へ

[ 2015年1月28日 05:30 ]

スプリットの握りを見せる松井裕

 マー君直伝のスプリットで奪三振王になる。楽天・松井裕樹投手(19)が27日、コボスタ宮城の室内練習場で練習を公開。ブルペンで34球を投げ、スライダーやチェンジアップの従来の持ち球に加え初めて合同自主トレーニングを行った楽天OBでヤンキース・田中将大投手(26)から教わった新球スプリットを披露した。真価が問われる2年目。ウイニングショットとしてスプリットの完全習得を目指す。

 投球後の松井裕の表情が手応えを物語っていた。ブルペンで今年初めて捕手を座らせ、20球目。直球と同じ軌道のボールが捕手のミット手前でスッと落ちた。そこから連続して4球。マー君仕込みのスプリットの披露だった。

 「田中さんに手ほどきを受けたし、キャッチボールでも捕っていただいた。感触は徐々に良くなっている」

 今月上旬から約2週間、ヤンキース・田中や同僚の則本らと沖縄県で行った合同自主トレ。そこで「天井から落ちてくる」と大リーガーに言わしめたスプリットを代名詞に、メジャー移籍1年目の昨季に13勝を挙げた田中から「伝家の宝刀」を伝授された。

 大先輩から教えてもらった最大のコツは手首の使い方。「真っすぐを投げる時は手首を立てるが(スプリットは)手首を立てず、しっかり押し込む」――。その他にも(1)フォークボールのように抜く感覚ではなく、直球と同様の腕の振りでボールを真下に叩きつけるイメージ(2)人さし指、中指ともに縫い目を使って投げることを意識しない、などの助言をもらいながら磨きをかけた。

 もともと、松井裕の代名詞は縦に鋭く落ちるスライダー。桐光学園(神奈川)2年夏の甲子園で1試合22奪三振の大会記録を樹立した。だが、プロ入り後に感じたのは球種の少なさ。1年目の昨季、試合では直球、スライダー、チェンジアップの3球種が大半を占め、カーブの使用はわずか。そのため、「僕の三振は序盤に取るのがほとんど。(変化球の球種が)2つでは9回を投げる上では厳しい。もう1つ球種があるとバッターも絞りにくい」と新球の習得に乗り出した。

 「三振を取る球」として昨季途中からフォークボールを練習していたが、「特に左打者に対して、130キロ台の速く落ちる球が欲しい」と沖縄の自主トレから練習を開始。田中も2010年途中からフォークに替えてスプリットを投げ始め、11年の沢村賞につなげた。スピードの緩いフォークは打者に見極められることも多く、握りが深いことから投げミスも起こりやすい。その点、スプリットは真っすぐの軌道から打者の手元で変化するため、打者はより打ちづらいという利点がある。

 「練習して試合で使えるようにしたい」。昨季、高卒1年目の左腕では1967年の阪神・江夏豊以来、47年ぶりに100奪三振を上回る126奪三振を記録した松井裕。「最低でも規定投球回を投げたら、数字はついてくる」。マー君直伝のウイニングショット。それは楽天のエースの系譜でもある。

 ▼塚田秀典ブルペン捕手(スプリットについて)これから球速が速くなれば、バッターも振ってしまう。勝負球に使えそう。

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