松山6キロ減スリム始動「絞って切れ出した方がいい」

[ 2015年1月25日 05:30 ]

先乗り自主トレのためキャンプ地・日南の宿舎に入り、今季への決意を口にした広島・松山

 決意の大減量だ。広島・松山竜平外野手(29)が24日、先乗り自主トレのため丸、菊池ら20選手とともにキャンプ地・日南に入った。故障防止と体の切れを出す観点から、体重は昨季比6キロ減で、プロ入り最軽量の89キロ。ややコンパクトになったアンパンマンだが、数字をキープしながら緒方監督や首脳陣に猛アピールし、激戦の右翼定位置争いを勝ち抜く覚悟だ。

 丸みを帯びた顔の輪郭が幾分、スッキリしているように見えた。新春から4勤1休のペースを保ち、故郷の鹿児島・鹿屋市で自主トレに励んできた新背番号「44」。報道陣に囲まれ、昨年の秋季キャンプ期間中から、決意の大減量に取り組んでいることを明かした。

 「体重は今89キロで、もう少しで88キロになる。年齢を重ねてケガが出て来たし、動きが落ちていると思うので、絞って切れを出した方がいい…と」

 昨季は体重94~95キロ。89キロはプロ8年間で「最も軽い」という。秋から夜は意識して炭水化物の摂取を止め、野菜やタンパク質を多めに摂った。自主トレでも敏しょう性を養うのに、ショート系のランニング量を増やした。結果6キロ減。29歳は手応えを強調する。

 「練習で打球が飛ばなくなった感じはないし、走りに関しては以前より切れがあると思う。減量効果を感じています」

 松山なりの反省があった。昨年6月13日の西武戦(西武ドーム)で左膝内側側副じん帯を損傷。約2カ月間離脱を余儀なくされた。秋季キャンプでは、就任直後の緒方監督から「気持ちが入っていない」と初カミナリを落とされ、守備への意識の低さも指摘された。

 名誉挽回。同じ過ちは繰り返さない。減量なった今春は、苦手とされた守備走塁面でもアピールを誓う。何より、緒方監督が持つ松山のイメージを一新させるためだ。

 「代わられたばかりの1年目が大事。監督の中で必要な選手、レギュラーのパーツになりたい。印象を変えないと」

 無論、自慢の打撃は磨きをかけ、今まで以上にアピールするつもりだ。昨季は出場80試合で打率・318、7本塁打、34打点。指揮官に掛けられた“お前の最大の長所は打撃だ。そこをアピールしないと先はないゾ”という言葉を胸に刻む。当然、個人目標は一つだ。

 「ルーキーや若手にライトのレギュラーは渡さないという気持ち。打って、守備走塁でも変わったところを見せれば、使ってもらえると思う」

 激戦区の右翼定位置を奪い取り、開幕スタメンから全143試合出場、打率3割超。小ぶりでも切れを増したアンパンマンの奮闘が見ものだ。

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2015年1月25日のニュース