古田敦也氏が殿堂入り ヤクルト一筋18年、黄金期支えた名捕手

[ 2015年1月23日 17:00 ]

野球殿堂入りした古田敦也氏

 今年の野球殿堂入りが23日、東京都内の野球殿堂博物館で発表され、競技者表彰のプレーヤー表彰として、ヤクルトの黄金期を捕手として支えた古田敦也氏(49)が選出された。エキスパート表彰は該当者なし。特別表彰には日本リトルリーグ設立に尽力した林和男氏(享年85)、朝日新聞社社長として全国中等学校優勝野球大会(現全国高校野球選手権大会)を創設した村山龍平氏(享年83)が選ばれた。殿堂入りは計187人となった。

 古田氏は立命館大からトヨタ自動車を経て89年ドラフト2位でヤクルトに入団。その強肩を買われ1年目から106試合に出場し、以降、正捕手としてチームをリーグ優勝5回、4度の日本一に導いた。

 打撃でも非凡な才能を発揮し、2年目の91年には首位打者のタイトルを獲得。05年には捕手として恩師・野村克也氏以来となる史上2人目、大学・社会人を経てプロ入りした選手としては史上初となる通算2000安打を達成した。

 06年からは選手兼任監督としてチームを指揮。07年、現役引退とともに監督退任を表明し18年間のプロ生活に別れを告げた。通算成績は2008試合出場、2097安打、1009打点、217本塁打、打率・294、70盗塁。ベストナイン9回受賞はセ・リーグ歴代最多、ゴールデングラブ賞は10回受賞。

 また、98年には労組日本プロ野球選手会会長に就任し球界の発展、向上に貢献。退団後はその幅広い見識を生かし、解説者などとして活躍している。妻はフリーアナウンサーの中井美穂(49)。

 プレーヤー表彰は有効投票数の75%(249票)以上が必要で、古田氏は255票を獲得した。

 ▽野球殿堂 日本野球の発展に大きな貢献をした人物の功績を永久に称え、顕彰するため1959年に創設。競技者表彰は08年から、現役引退後5年以上経過した人で候補入りしてから15年間が選考対象となるプレーヤー表彰と、現役以外の監督やコーチ、または選手引退後21年以上経過した人が対象となるエキスパート表彰に二分された。プレーヤーは野球報道経験15年以上の新聞・通信、放送の記者(約300人)、エキスパートは競技者表彰で殿堂入りした野球人(約30人)と競技者表彰委員会幹事と野球報道経験30年以上の委員(約70人)が投票。いずれも有効投票数の75%以上の得票で選出。

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