岸が吉本入り 石井一久氏がスカウト、トレーニングも支援へ

[ 2015年1月23日 05:30 ]

会見中、汗をかく岸(右)にハンカチを手渡す石井氏(左)

 総合プロデュースします!西武の岸孝之投手(30)が22日、よしもとクリエイティブ・エージェンシーとマネジメント契約を締結した。昨年4月から同社の契約社員となった西武OBの石井一久氏(41=スポニチ本紙評論家)がスカウト。東京都内で行われた会見で、石井氏はオフの活動を支援する従来のマネジメントだけでなく、幅広い人脈を生かしてトレーニング面もサポートしていく考えを明かした。

 マウンドではめったに感情を出さない西武のエース右腕・岸と、笑いの老舗である吉本興業との合体。同社の東京本部で行われた会見では、どんな笑いが起きるかと思いきや、サプライズに笑いはなかった。西武時代から師弟関係にあった岸をスカウトし、会見の司会も務めた石井氏の表情は一段と引き締まった。

 「普通の芸能事務所のマネジメントではなく、スポーツ選手をトレーニング面やサプリメント、故障防止など、スポーツ選手を総合マネジメントする態勢をつくりたい。岸選手にも、その観点でお声がけしました」

 同社関係者によると、石井氏が入社直後から、思い描いていたプランだという。同社は一流選手を手掛けたトレーニングコーチ、メディカル専門のトレーナーと専属契約を結ぶ方針で「早ければ今年4月から実際に動きだしたい。オフのトレーニング、年間を通じたパフォーマンス向上を含めて選手をアシストする」(同社関係者)。将来的には総合トレーニング施設を造って、アスリートの人材育成にも一役買う壮大なプランとなる。

 同社は、広島に8年ぶりに復帰した黒田やジャイアンツと契約した青木らプロ野球選手のほか、サッカー日本代表の森重、太田ら多様な競技の選手ともマネジメント契約している。各選手が持つ理論を結集し、契約選手のサポートに投下する。石井氏は「岸は球団との兼ね合いもある。提唱したトレーニング方法など、いいと思えば取り入れてもらえれば。黒田選手や青木選手のノウハウもそうだし、岸が持っているノウハウも将来生かせれば」と語る。マネジメントの枠を超えた「総合プロデュース」という分野を開拓していく。

 西武時代から慕ってきた先輩の心意気に岸も突き動かされている。

 「昨年はタイトル(最高勝率)も獲れたが、今年も獲れるように。カズさん(石井氏)にすべてを任せて、毎年成績を残すことが恩返しになる」

 会見では「お笑いは全然ダメ」と話す岸に、石井氏は「おいおいできればいい」と助け舟を出した。どんな化学反応を見せるか楽しみだ。

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