“満点仕上げ”福留、黒田さん覚悟!相性抜群「いいイメージ」

[ 2015年1月21日 05:30 ]

自主トレ先のハワイから帰国した福留

 阪神・福留孝介外野手(37)が20日、トレーニングしていた米ハワイから帰国し、8年ぶりに日本球界に復帰した広島・黒田攻略に静かに闘志を燃やした。中日時代に対戦した9年間では通算打率・330と好相性を誇った。常夏の島で、阪神移籍後、最も充実した日々を送った「虎のエイトマン」が、再度のメジャー右腕攻略へ己を磨いていく。 

 日焼けした顔に浮かぶ笑みが、トレーニングの充実ぶりを物語っていた。今季が3年契約の3年目。背水の陣で2015年シーズンを迎える福留が、自身と同じくメジャー帰りで、猛虎の前に立ちはだかることが想定される黒田攻略を誓った。

 「よく知っているのはアメリカに行く前の黒田さん。向こうで技術も力もすべてにおいて一線級でバリバリにやっている方が帰ってきたのは、打者としては嫌なもの。特に広島というのが嫌なこと。ただ、嫌とばかり言っていられない。なんとか攻略する何かを見つけていきたい」

 メジャー時代には、よく食事したことがあるといい、黒田の復帰が正式決定した昨年末には「またよろしくお願いします」と電話も入れた。

 福留にとっても難敵になるのは間違いないが、心強いデータがある。中日時代の9年間で放った安打は37本。現役選手では最多であることを告げられると「気のせいでしょ」とかわしたが、知っているかのように笑った。打率・330で4本塁打、13打点。メジャー時代も10打数4安打で打率・400を誇り、間違いなく好相性と言っていい。

 「いいイメージと悪いイメージで言えば、いいイメージなんでしょうけど。それは昔のことなので、今年はどうなるかわかりません」

 ハワイでのトレーニングは極めて順調だったと振り返る。楽天・山崎浩司とともに体作りをテーマに汗を流し、2週間弱の滞在で阪神移籍後では「ヒザとかに不安もなく、気にせずに走れた」と最も走り込んだ。「この時期であれば数をしっかりこなせるだけの体を作ること。今までも数をこなし、自分のスタイルを築き上げてきた。そのための体を作り上げることが、この時期の一番の目標」と満点でテーマを完結させた。

 今後はバットを持ち、感覚を取り戻しながら振り込める状態にしていく。昨季は不振で2軍落ちを経験。終盤に驚異的な勝負強さを発揮したが、納得いくシーズンには、ほど遠かった。「ここから先、ケガをしなければいいんじゃないでしょうか」。現段階の状態は文句の付けようがない。完全復活を遂げるべく、雪辱の1年が始まった。 

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