日本ハム・ドラ6立田 故障歴なし、149キロ剛腕誓うフル回転

[ 2015年1月15日 11:00 ]

満を持してプロの舞台にたどり着いた立田、いよいよ剛腕がベールを脱ぐ

 どっしりとした下半身から生み出す最速149キロの直球が最大の武器。「やっとスタート地点に立った。ここからが勝負」。日本ハム・ドラフト6位の立田が並々ならぬ決意を見せているのには、ある理由がある。

 小学校、中学校時代に全国制覇を経験。中学3年夏には、ドラフト3位の浅間とともに日本代表の一員としてメキシコで開催されたAA世界野球選手権に出場。抑えとして活躍し、同大会の最優秀防御率投手に輝いた。当然、県内、県外の強豪校から誘いがあった。だが、故障で野球を断念した元高校球児である父・裕和(45)さんの「連投させないでほしい」との方針に理解を示し、家から徒歩3分の公立校に進学。全てはプロで羽ばたくことを見据えた選択だった。

 13年のセンバツで済美のエース安楽(現楽天)が5試合で772球を投げ米国でも物議を醸すなど、球児の球数については議論を呼んだ。立田も同大会にエースとして出場し2回戦で敗れた。対照的な2人だが、立田は高校時代に短いイニングでの連投こそ経験したが、連続完投は一度もない。おかげで、これまで故障歴がほとんどない。そんな男が念願のプロではフル回転を誓う。「もう今までとは違うし、そういうこと(肩や肘の酷使)を言っている立場でもない。どんどん投げようと思っている」と早くも気持ちを高ぶらせている。

 高校3年夏の県大会準決勝で巨人のドラフト1位・岡本擁する智弁学園(奈良)に敗れはしたが、その岡本から直球で2三振を奪った。「次に対戦するときは個人としても、チームとしても勝ちたい」。ドラフト指名後には2キロ増量し89キロ。さらにたくましさが増した剛腕が、満を持してプロの世界で勝負を挑む。

 ◆立田 将大(たつた・しょうた)1996年(平8)6月4日、奈良県生まれの18歳。小学1年から「栗の子少年野球」で野球を始め、小学5年から所属した「河合フレンズ」、中学時代に所属した「葛城JFKボーイズ」でいずれも全国制覇を経験。大和広陵では1年秋からエースとして活躍し、2年春のセンバツでは2回戦敗退。3年夏は県大会準決勝で敗退。1メートル80、89キロ。右投げ右打ち。

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2015年1月15日のニュース