西岡 鳥谷残留で決意「二塁がダメなら控え。そういう意気込み」

[ 2015年1月10日 05:30 ]

連日の猛練習で豆ができた手のひらを見せる西岡

 阪神・西岡剛内野手(30)が9日、阪神残留が正式発表された鳥谷敬内野手(33)との共闘を高らかに宣言した。これを受けて2015年のポジション争いでも、自身はあらためて「二塁」へのこだわりを吐露。鳥谷と組んで日本一の二遊間の結成を目指す。

 「鳥谷、阪神残留」の大ニュースが列島を駆け巡った。阪神は金子(オリックス)や山井(中日)、宮西(日本ハム)、中島(オリックス)らの獲得を目指したが不調。しかし、一番必要だった戦力の流出は避けられた。西岡は慎重に言葉を選び、心中を激白した。

 「去年のオフ、“個人的に鳥谷さんのメジャーの夢を応援する”と本人に言った。僕も米国を経験しているしね。同時に“一緒のユニホームを着たい”とも言ったよ。僕は強いチームでやりたいから。鳥谷さんの穴は埋められない。だから(残留を)心の底から喜んでいる」

 虎1年目の13年は二遊間として、2年目の昨季は故障が癒えた終盤、おもに三遊間として2人で内野を支えた。そして諦めかけていた3年目も……あった。背番号7はさらなる目標にも照準を合わせる。

 「いっしょに二遊間を組みたいという思いももちろんある」

 先輩の決断は、西岡が守るポジションにも大きな影響を及ぼしてくる。7日の始動日に「二遊間で出られないなら控えでもいい。外野用のグラブを用意する気もない」と昨季131試合に出場した上本と勝負する強固な意志を語りながら、前日8日には和田監督が「自分の中では(構想)は固まっている」とコメント。鳥谷がメジャーに移籍した場合は西岡に対して中堅転向を説得する構えも見せていた。その矢先の吉報。これはすなわち、大和の遊撃コンバートがほぼ消滅し、西岡が「二塁」に本気で再挑戦できる環境が整ったことを意味する。

 「(ロッテ時代)僕が二塁を守ったときは遊撃に小坂さんがいて、遊撃を守ったときは二塁に井口さんがいた。パートナーにレベルの高い人がいると、引っ張られて相手のレベルに近づいていくし、力がもらえる」

 もう一度、甲子園のセンターラインをガッチリと固めるべく、西岡は連日ハードな自主トレに耐えている。「鳥谷さんの心境を考えると、複雑な思いもあると思う。でも、鳥谷さんなら一緒にタイガースの優勝を目指してくれる。楽しみ」。期待感に自然と笑みがこぼれる。

 「僕は二塁で勝負したい。ポジションを決めるのは監督ですけど、二塁がダメなら控えという気持ち。そういう意気込みで練習している」。最強の相棒と、また戦えるチャンスが来た。この歓喜をプレッシャーに変え、西岡は今まで以上に虎をけん引していく。

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