藤浪 鳥谷残留に感謝「球界No.1のショートと思っている」

[ 2015年1月10日 05:30 ]

スマホを腕に装着する藤浪

 鳥谷の残留に、チームメートも安どした。兵庫県西宮市の鳴尾浜球場で始動した3年目の“剛球発進”だ。阪神・藤浪晋太郎投手(20)が9日、今年初めて西宮市内の鳴尾浜球場で自主トレを行い、本格始動した。キャッチボールでは8割以上の力で剛球を投じ、年始から順調ぶりをアピールした。

 「(8~9割くらいの力で投げていたの問いに)腕を振ってみました。(状態は)まだまだですが、しっかり投げられているので、問題なかったと思います」

 寒風が吹きすさぶ。しかし、藤浪の球はすでに熱を帯びていた。昨年は11月下旬の日米野球終了後から年内いっぱいノースロー。それを年始から解禁した。この日もランニングを終えると、おもむろにキャッチボールを開始。約50メートルまで距離を広げて肩を温めると、締めくくりには、ほぼバッテリー間の約20メートルに距離を縮め、ピッチングさながらの投球を敢行した。

 パートナーを立たせたまま、力強い球をミットに叩き込む。最速157キロの8~9割ということは140キロ近い球速が出ていてもおかしくない。乾いた音がグラウンド内に響く。さらにカットボール、カーブ、チェンジアップなど変化球の感触も確認。約20球を投じ、「変化球については分かりませんが、普通に投げられたと思う」とうなずいた。年末年始も体を動かし、5日からは母校・大阪桐蔭で西武・森らとともに自主トレに励むなど調整に余念なし。順調に3年目を滑り出した。

 01年の西武・松坂大輔(現ソフトバンク)以来となる、高卒投手の入団から3年連続2ケタ勝利へ向けて“追い風”も吹く。年始のおみくじは甲子園大会で春夏連覇した12年から4年連続となる「吉」。まずは運を味方に付けた。そして、来季もバックには心強い味方がいる。鳥谷がこの日、残留を正式表明。「心強いというか、そういう感じはあります。自分は球界No.1のショートと思っているので、バックを守ってくださるだけで(気持ちが)違うと思う。優勝を目指して、しっかり頑張りたい」。藤浪の戦いは、すでに始まっている。

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2015年1月10日のニュース