巨人「TOKYO」ユニ復活!アンダーアーマーと5年50億円契約

[ 2014年12月23日 05:30 ]

来季から使用するアンダーアーマーの新ユニホームを着てポーズを決める(左から)小山、原監督、小林、藤村

 巨人は22日、東京都内のホテルで記者会見を行い、米アンダーアーマー社の日本での販売権を持つドーム社と、5年間のパートナーシップ契約を締結したと発表した。総額で50億円規模という大型契約。アンダーアーマー社製の来季の新ユニホームもお披露目され、原辰徳監督(56)と3選手が着用して参加した。ビジター用の青のユニホームには、13年ぶりに胸の部分に「TOKYO」の文字が復活する。

 ド派手な音楽とスモークの中から、来季の新ユニホームをまとった原監督と、小山、小林、藤村の3選手が登場した。戦後初めて胸に「TOKYO」をあしらった1953年のモデルをモチーフに、胸番号のないシンプルなデザインだ。

 正力松太郎初代オーナーの遺訓「巨人軍は紳士たれ」と、原監督の「ユニホームは戦闘服でもあるがタキシードでもある」という思いがコンセプトになった。指揮官は「クラシカルな巨人の原点に近いスタイル」と心を躍らせた。

 06年から9年間、ユニホームを提供していたアディダス社に代わるアンダーアーマー社は、米ボルティモアに本社を置く96年創業の急成長ブランド。メジャーを含めてもプロ野球チームのユニホームを手がけるのは初めてだが、日本では、サッカーの大宮やバスケットボール男子日本代表などへ提供しており、そのノウハウを生かす。

 日本総代理店のドーム社の安田秀一社長は「日本一という言葉は嫌い。世界一を目指したい」と抱負。5年総額で約50億円という大型契約で、グッズなどライセンスビジネスの拡大、ブランドの国際化にも本格的に取り組む。グッズは米国のように、街でファンがチームのロゴ入り帽子などを身に着けるケースが少ない日本の現状を踏まえ、デザインにも工夫を加える。久保博球団社長は「アグレッシブで勢いのあるアンダーアーマーと老舗の球団が新旧のコンビネーションで、プロスポーツビジネスで大きな可能性を切り開きたい」と意気込んだ。

 ユニホームの胸には13年ぶりに「TOKYO」が復活。来季はヤクルトも第4ユニホームに「TOKYO」の文字を入れ、「東京ダービー」で着用する予定だ。野球、ソフトボールが実施競技として復活する可能性のある東京五輪に向けて原監督は「2020年は大変なイベントが待っている。“いい東京”というものを発信したい」と力強く話した。

 ▽巨人のビジターユニホームの胸文字 36年の球団創立時は「TOKYO GIANTS」の2段組み。41年から第2次世界大戦の影響で日本語使用となり、大きく「巨」と記された。終戦後の46年からは「GIANTS」の表記が復活。53年にビジター用のみ「TOKYO」に変更し、ホーム用と分けられる形となった。その後、書体や縁取りの色を変えるといった小さな変更を繰り返し、02年7月に「YOMIURI」に変更。05年には胸の横文字をなくし、左胸に「YG」のロゴを使用。06年には、再び「GIANTS」の胸文字が復活した。

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