ライアン小川感激 9勝だけど10勝査定、野手落球考慮で上積み

[ 2014年12月20日 05:30 ]

15%アップの6500万円で更改した小川。来季へ夢も膨らみます

 「10勝査定」で球団に恩返し――。ヤクルトの小川泰弘投手(24)が19日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、900万円増の年俸6500万円でサインした。会見では「ケガがあった中で9勝に終わったが、球団からは10勝扱いということで最大限の評価をしていただきました」と笑顔で切り出した。

 今季最終登板の10月7日DeNA戦(神宮)。新人で最多勝に輝く16勝を挙げた昨年に続き、2年連続2桁勝利を懸けてのマウンドだった。3―2の8回2死一、二塁から白崎の飛球を左翼手・飯原が落球。逆転を許して敗戦投手となり、9勝6敗で今季を終えた。しかし、新純生専務取締役は「(衣笠)社長から“最後の試合も含めて、10勝したと仮定する評価はしてあげよう”という話だった」と10勝で査定したことを説明。当初の査定では6200万円程度だったが、温情の「300万円上積み」だった。

 球団の配慮に小川も応える。来季、神宮球場で行われるシーズンシート2席を購入することを決めた。「ヤクルトレディーの方々を招待したい。お子さんとペアで」。ヤクルト本社の商品を宅配、販売する女性スタッフへ、ネット裏の特等席を用意。年間で2席計59万4000円(税込み)となるが「皆さんのおかげで僕たちがある」と、「小川シート」導入で感謝の思いを形にする。

 今季は右手のひら骨折による約3カ月の離脱も経験。3年目へ「2桁勝利。あと200イニングは目標です」と掲げた。今季担った開幕投手の座も「やるからには目標の一つとしてやっていきます」。心優しきライアンが、頼もしく誓いを立てた。

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