夫人の助言が決め手…中日・大島 3度目交渉で陥落

[ 2014年12月19日 07:44 ]

3度目の交渉でサインした大島

 「苦渋の陥落」だ。過去2度の交渉で保留していた中日の大島洋平外野手(29)が18日、名古屋市内の球団事務所で3度目の契約更改交渉に臨み、初回の提示額通りの1775万円増の年俸7400万円(推定)でサインした。希望額の9000万円に届かず、昨季の7500万円にさえ満たなかったが「ドラゴンズ愛」と「妻の言葉」で矛を収めた。

 「いろんな人に話を聞いて決めた。(名古屋市出身の)地元だし、僕自身、中日ファン。ドラゴンズとはもめたくないし、僕が納得すればいいと思った。どっちかが折れないと終わらない。あまり長引かせたくない気持ちはあった」

 11月22日に落合博満ゼネラルマネジャー(GM)との最初の交渉で、中日ではGM就任以来、初の保留選手となった。12月5日の2度目の交渉からはGM不在となり、西山和夫球団代表との話し合いは平行線。大島も「提示額が変わらない限りサインはしない」と、年俸調停の可能性も示唆していた。

 「(調停は)半々ぐらいの気持ちだった。正直したくはなかったけど、そうなってもしょうがないと思っていました」

 そんな気持ちを変えさせたのは、一番、身近な相談相手だった。真世夫人に「調停をやったからって納得できるわけじゃないでしょ?」と言われ「それだけもらっているんなら十分でしょ」と諭された。お金に固執していたわけではないが「あれが大きかったですね」と苦笑いだった。

 交渉中に西山代表から「今年の成績で来年もやれば、1億には絶対に届く」と言われたことも明かした選手会長。「僕自身、今年の成績に完全に満足しているわけじゃない。今年できなかった200安打を目標に、走攻守に隙のない選手になりたい」と最後はスッキリした表情で誓った。

 ≪交渉経過≫

 ▽11月22日 落合GM体制になって2度目のオフで初の保留者となる。1775万円増の年俸7400万円の提示に「昨年、限度額いっぱいまで下げられた。その分、頑張ってきたつもり。下げられた去年(の7500万円)に届いていない。納得できない」

 ▽12月5日 落合GMが不参加の中、1回目と同じ7400万円の提示を再保留。「希望額の9000万円を伝えたが、7400という数字は変わらない感じだった。2位、3位なら9000万円に行くと言われたが、4位だからということだった」

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2014年12月19日のニュース