マエケン 越年濃厚…日程調整つかず球団側“覚悟”

[ 2014年12月13日 06:11 ]

広島の前田健

 広島・前田健太投手(26)の契約が越年する可能性の高いことが12日、分かった。

 鈴木球団本部長は唯一未定だった右腕の交渉について「年内には日程設定しようと思う」と説明。下交渉を来週に、合意すれば本交渉を年内に、それぞれ行う意向を示した。その一方で、前段階で決裂した場合、合意しても右腕の日程次第では「年を越すことになる」と語った。

 下交渉は当初、11月末に行う予定だった。が、前田健のオフのトレーニング拠点は東京都内にあり、侍ジャパン選出やイベント出演、テレビ収録などが重なったため、スケジュール調整がつかず伸び伸びになっていた。早ければ週明けの16日にも実施され、球団側の提示額は年俸2億8000万円(推定)の現状維持が基本線と見られる。

 今季は11勝9敗、防御率防御率2・60。右腕自身「不本意な1年」と認めているが、下交渉で合意するかどうかは不透明だ。「合意して即契約はない。年内の空いている日を探し、最低2回は会う」と同球団本部長。広島に再び戻る日程面や、右腕の多忙さを重ね合わせると、契約は越年濃厚と見るのが自然だ。

 本交渉をしないままの越年となれば、日本人選手では13年のロッテ・井口以来。広島では12年に前田健自身が越年しているが、2年前は5000万円増の年俸2億円を保留、金額面ではなく査定方法を確認するため…が理由だった。この日はベテラン・永川がサイン。未更改は前田健1人となっている。

 ▽未交渉での越年 最近では13年の井口(ロ)、12年の久保(神)。11年は越年した日本人選手11人のうち、前出の井口、久保を含む8人が年内未交渉。これは非公開の下交渉の段階で合意に達しているケースが多い。05年の里崎(ロ)は、12月25日に予定していた第1回交渉を球団側がスケジュール調整できずに延期。里崎は27日から実家の徳島に帰省するため、自動的に越年が決定したことがある。なお里崎はこの事件以降、07年まで未交渉での越年を“恒例”としている。

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2014年12月13日のニュース