藤浪 2年連続弾誓う!「9人目の打者意識」32年ぶり快挙へ

[ 2014年12月11日 07:29 ]

打撃にも磨きをかけたいと語る藤浪

 阪神・藤浪晋太郎投手(20)が10日、猛虎の日本人投手では32年ぶりとなる「2年連続本塁打」へ意欲を示した。能見やメッセンジャーがバットでも存在感を見せており、次代を担う右腕もさらなる打撃力向上を宣言。9人目の打者として、自らの快打で勝利を呼び込んでいく。

 今でも、あの夜の感触が忘れられない。4月15日の広島戦(マツダ)。6回無死走者なしの場面で、2番手・九里から右中間スタンドへプロ1号本塁打を叩き込んだ。通算51打席目でかけた、うれしすぎる放物線。前日9日に生出演したラジオ番組の中でも「ドヤって(どうや、という顔をして)ました」と当時を回想していた。いくらでも味わいたい感情。目指すのは当然の流れだ。

 「(2年連続本塁打は)打てたらいいと思います。(打撃自体も)今年以上打てればいい」

 投手で2年続けてスタンドに白球を放り込めば、阪神では2007、08年のボーグルソン以来。日本人の投手に絞れば、1980年から83年にかけて4年連続で計7本を放った山本和行以来32年ぶりの快挙となる。パ・リーグでは日本ハムの大谷が投打二刀流で球界を騒がせているが、藤浪とて負けるつもりはない。大阪桐蔭3年時には甲子園で春夏連続本塁打を放ち、当たれば飛ばせる力はある。「配球も“わかってきた”と言えば偉そうですが、勘が当たるようになってきた」。抜群のセンスで「読み」も年々向上させている。

 「能見さんの影響は大きいですね。メッセンジャー、岩田さんもそうですが、9人目の打者として意識が高い人が多い」

 能見は昨年5月6日の巨人戦(東京ドーム)で右翼席へ放り込み、投げては完投勝利を収めた。メッセンジャーは今季6度にわたって先発で投げ合った巨人・杉内から13打数4安打の打率・308を記録。「打」でも大きく貢献し、難敵左腕からの4勝を自軍にもたらした。投手の快音が、どれだけ相手にダメージを与えているかが浮き彫りになっている。

 試合中には、野手陣にもアドバイスを求めることもあるという。「深い話は理解できませんが、“この投手なら何を狙ったらいいですか”というような話はする」。底知れぬ探求心。事実、打率・027に終わった1年目から打撃フォームも改造し、2年目は・173まで数字を上げた。

 オフについて「素振りはしないと思います」と言った後、「キャンプが始まってから、マシンで徹底してやります」と言葉に力を込めた。ローテーションの柱として迎える3年目は“飛び道具”も大きな武器になりそうだ。 

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