安達に危機感…指揮官の“中島遊撃案”に「どこでも守る準備」

[ 2014年12月11日 05:30 ]

契約更改を終え、帰路につく安達

 オリックスの安達了一内野手(26)が、ほっともっとフィールド神戸で契約更改交渉に臨み、2800万円増の6000万円でサインした。遊撃手として143試合に出場。打率・259、50打点、45犠打、29盗塁など、ほとんどの成績で昨年を上回り、球団から高評価を得たが、引きつった顔で会見に現れた。

 「正直、危機感しかないです」。原因は、前アスレチックスの中島の加入だ。2年間の米国マイナー生活でポジションは流動的だったが、西武時代にはベストナイン4度、ゴールデングラブ賞3度という屈指の遊撃手だった。森脇政権下で遊撃のレギュラーをつかんだ安達の来季も、現在は白紙状態に近い。

 実は中島獲得の発表前に、森脇監督から「(セカンドの)併殺プレーを確認しておけ」と厳命されている。基本的には中島は三塁手が有力だが、安達への指令は指揮官の頭に「遊撃・中島」構想がある証拠。森脇チルドレンと言われた安達も「どこでもいいから試合に出たい。どこでも守れる準備をしていきたい」と生き残りに必死だ。

 ただ、胸に秘めた闘志もある。「中島さんが来て、すごいやる気も起きるようになった。レベルを上げたい」と、春のキャンプでは定位置争いに挑む。自らの長所として、犠打や盗塁をさらに磨くつもりで、「塁に出たら常に走るつもりでいたい」と意識を高めた。

 年明けからは恒例となったソフトバンク・本多との自主トレを予定。「チーム打撃も求められる。目立たないところでも活躍したい」と、本多からも助言を求める考えだ。遊撃手としてベストナインに選出されたソフトバンク・今宮の打倒を来季目標に掲げていた安達だが、その前に大きな壁を乗り越えなければいけない。 

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