阿部 3割30発再び!11年ぶり減俸も前向き 一塁手で復活を

[ 2014年12月5日 05:30 ]

年俸ダウンで契約更改を終えた阿部は、来季に新しいポジションに挑戦する事を前向きに語る

 巨人の阿部慎之助捕手(35)が4日、都内の球団事務所で年俸の変動する2年契約の2年目となる来季の契約更改交渉に臨み、9000万円減の年俸5億1000万円でサインした。今季は打率・248、19本塁打、57打点と不振で、チームも日本シリーズ進出を逃した。阿部がダウン提示を受けるのは03年以来、11年ぶり。ただ、現時点で球界最高年俸の座は守った。一塁手に転向となる来季は「3割、30本」を目標に掲げた。

 来季でプロ15年目を迎える阿部にとって、11年ぶり、2度目のダウン提示。それでも、阿部の答えはシンプルだった。

 「仕方がないこと。いつも言っている通り。駄目だったら下がる、良かったら上がる」
 今季は首痛などの影響から打撃不振に陥った。シーズン中に何度も打撃フォームを変えるなど試行錯誤を繰り返したが、131試合出場で打率・248、19本塁打、57打点。「振り返りたくない。チームも悔しい思いをし、個人的にも最後まで数字が伸びないまま終わった」。打率はプロ1年目に次いで低く、本塁打も8年ぶりに20発に届かなかった。

 現時点で球界最高年俸こそキープしたが、9000万円減。それでも、球団から「来年は新しいこと(一塁手)にチャレンジするので、それを頑張ってほしい」と背中を押され、すっきりした表情で判を押した。

 一塁転向を告げられた秋季練習中に原監督から声をかけられた。「3割、30本を目標にもう一回頑張ってみろ」。指揮官の言葉が、そのまま来季の目標となった。過去にクリアしたのは減俸となった翌年の04年。同じ状況で迎える来季も有言実行を目指す。一塁の守備についても「内野の中で特殊。難しいこともたくさんある。研究を重ねながらやっていけたら」と言う。

 「自分をこういう選手にさせてくれたのはキャッチャーというポジションだったから」と「捕手・阿部」について別れを告げた。担い続けたマスクを外し、主将の大役からも降りる来季は、必ず復活のシーズンとする。

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