松井裕“マー君流完投術”学ぶ!1月合同トレ「いろいろ聞く」

[ 2014年11月23日 05:30 ]

一発サインした楽天・松井裕は笑顔で来季の目標を掲げる

 楽天の松井裕が、偉大な先輩から完投の極意を学ぶ。仙台市内の球団事務所でプロ初となる契約更改交渉に臨み、1000万円増の年俸2500万円でサイン。「想像以上(のアップ)でした。来年は自分も貯金をつくり、優勝に貢献したい」と笑顔で話し、白い用紙に来季の目標を大きく「日本一」としたためた。

 今季は開幕ローテーションの座をつかみながら、開幕から先発4試合で3敗。4月下旬には2軍落ちし、プロの壁にぶつかった。それでもクイックやけん制を地道に磨き、7月2日のオリックス戦(京セラドーム)で中継ぎとしてプロ初勝利を挙げると、終盤は先発ローテーションに復帰して4勝(8敗)を挙げた。

 飛躍の2年目へ、究極の目標は「投げる試合は全部完投」と言った。今季は制球難から5、6回で球数が100球に達することが多く、完投勝利はゼロ。いかにしてスタミナを保ちながら9回を投げきるのか。その最高の教材が身近にいる。

 来年1月、ヤンキースの田中が則本ら楽天投手陣と行う合同自主トレに参加する予定だ。田中は楽天最終年となった昨季は24勝0敗で8完投をマーク。松井裕にとっては、これ以上ない貴重な時間となる。「打たせるところは打たせて、ピンチでギアを上げる投球がしたい。田中さんにもいろいろと聞きたい」と目を輝かせた。球団からは中継ぎ、抑えの適性の高さも評価されたが、先発へのこだわりは強い。

 侍ジャパンの小久保監督も17年の第4回WBCを見据え「大谷世代の先発左腕が出るのがベスト」として、松井裕の名前を挙げた。「(日本代表に)少しでも近づけるように頑張りたい」。その目標に向け、世界を知る田中から学ぶことは多い。

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