阪神 金子獲り参戦!静観一転「他球団に負けない金額準備」

[ 2014年11月21日 07:48 ]

試合前、(右から)和田、ガスリーと話をする金子

 阪神が、オリックスから国内フリーエージェント(FA)宣言した金子千尋投手(31)が国内球団に移籍する可能性が出た場合、獲得に乗り出す方針であることが20日、分かった。これまで「参戦」には静観の姿勢を示してきたが、方針転換。ソフトバンク、中日、楽天などと争奪戦が予想されるが、ライバルに負けない大型契約でアタックする。

 わずかでも可能性があるのなら「勝負」する。今季はクライマックスシリーズを制覇し日本シリーズに出場したものの、リーグ戦では優勝した巨人に7ゲーム差の2位に終わった阪神。巻き返しに向け、現状では大きな戦力補強はできていない。メジャー挑戦も視野に入れている金子が、オリックス以外の国内球団移籍を検討する可能性が出た場合、参戦する方針であることが判明。球団幹部が「状況を見守る必要はあるが、金子選手が日本の他球団でプレーする気持ちを持っているなら参戦する」と今後の見通しを明かした。

 阪神は、金子のFA権行使に備えシーズン中から獲得調査を続けてきた。だが、右腕のメジャー志向が表面化していたこともあり、11日の宣言後も静観する姿勢を強調。その後も球団内で慎重に協議を重ねてきた結果、条件付きながら、参戦の意向を固めた。

 ソフトバンク、中日、楽天など他球団との大争奪戦が予想されるが、先の球団幹部は「マネーゲームはしない」と前置きしながらも「他球団に負けない金額を準備します」と強気の姿勢を見せた。正式に参戦となれば、ライバル球団同様、複数年の大型契約を用意し、2年連続15勝以上を挙げている通算90勝右腕に見合うオファーを出す構えだ。

 阪神は先発のコマ不足を解消すべく、今オフに獲得を狙っていた中日・山井が残留。ロッテから国内FA宣言した成瀬の獲得調査もしたが、在京志向が強く撤退していた。並行して獲得調査していた日本ハム・宮西も宣言せず残留。是が非でも欲しかった左の中継ぎ投手も補強できなかった。ドラフト会議で横山(新日鉄住金鹿島)ら即戦力投手3人を獲得したとはいえ、未知数。それだけに、金子獲得に成功すればチーム編成に及ぼすメリットは計り知れない。

 10年ぶりのV奪回が求められる来季は、球団創設80周年という節目のシーズンでもある。なりふり構わず勝ちに行くのなら、巨額の投資も当然だろう。 

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2014年11月21日のニュース