上原&由伸“夢タッグ” 生年月日同じ!元僚友が野球で復興支援

[ 2014年11月20日 05:55 ]

6年ぶりにタッグを組み被災地復興支援を行う上原(右)と高橋由

 レッドソックス・上原浩治投手(39)と巨人・高橋由伸外野手(39)が今月29日に宮城県石巻市内で復興支援活動を行うことが19日、分かった。上原が昨年1月から取り組んでいるプロジェクトに、巨人時代のチームメートで同じ生年月日でもある高橋由が賛同。当日は地元の小中学生を対象とした野球教室やトークショーを開催する。現在は別々の道を歩んでいる2人が再びタッグを組み、被災地に笑顔と勇気を届ける。

 上原と高橋由が6年ぶりにタッグを組む。目的は被災地支援だ。上原は「被災地の子供たちに笑顔を!」をコンセプトに、昨年1月に岩手県宮古市で野球教室を開催し、同年12月には第2回を福島県南相馬市で行った。今回は第3弾。関係者によると、企画段階で高橋由に打診し、快諾を得て実現の運びとなった。

 高橋由もこれまで復興支援に力を注いできた。昨年6月には福島県いわき市で行われた2軍の遠征に参加し、試合前に被害の大きかった薄磯海岸などに足を運んだ。今回、上原とともに宮城県石巻市で野球教室を開催することを「短い時間ですが、少しでも何かを伝えることができればいい。子供たちに楽しんでもらえたらうれしいですね」と心待ちにしている。

 2人は不思議な縁で結ばれている。高橋由は97年ドラフト1位で、上原は翌98年に逆指名のドラフト1位で巨人に入団。上原が1年間の浪人を経たことでプロでは高橋由が「先輩」にあたるが、2人は75年4月3日生まれと生年月日が全く同じ。プロ入り直後から親しい関係を築き、食事に出かけては野球議論を交わした。08年オフに上原が海外FA権を行使してメジャー移籍。別々のチームでプレーすることになったが、その後も電話やメールなどで連絡を取り続けている。

  昨年12月に南相馬市で行われたトークショーでは、上原は子供たちに成長する上でライバルの存在の大切さを訴えた。その中で自身のライバルとして挙げたのが高橋由。「同級生が現役で活躍していると刺激になる。仲間であり、ライバル。由伸は野球もうまくて格好良いからむかつく」と会場の爆笑を誘った。今年はその2人によるトークショーも予定している。高橋由は来季から兼任コーチを務め、上原はレッドソックスと新たに2年総額1800万ドル(約21億600万円)で契約を延長。39歳となった今も第一線で活躍している。

 そろって巨人に在籍した間、4度のリーグ優勝と2度の日本一にチームを導いた。東京ドームを熱狂させたコンビが、今度は復興に向かう東北を熱く盛り上げる。

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2014年11月20日のニュース