山本浩二氏が解説 “初速と終速の差が小さい”則本の直球に驚いたはず

[ 2014年11月16日 08:16 ]

<侍ジャパン・大リーグ選抜>初回2死、ロンゴリアから三振を奪う則本

日米野球第3戦 侍ジャパン4―0大リーグ選抜

(11月15日 東京D)
 いやあ、凄い。歴史的な快挙。まず一番は則本だ。初速と終速があまり変わらない。打者が「来た」と思ったら、もう手元に来ているストレート。初めて対戦するメジャーリーガーは苦労すると思っていた。初回の投球を見てびっくりしたと思う。変化球も切れが抜群。第1戦で前田健、第2戦で金子と対戦して日本人投手の質の高さは実感していただろうが、おそらく「こんなにいいピッチャーがまだいるのか」と思ったはずだ。

 2番手以降の投手も後ろにいくほど重圧が強くなる中、則本がつくった流れに乗ってそれぞれ持ち味を出した。MLBも両リーグの首位打者がいて、打線は悪くない。それをノーヒットに抑えるんだから、力があるのは間違いない。

 いきなりの3連勝にもチームがひとつになっているのを感じる。イベントごとの選抜チームではない。3年後のWBCを見据えた侍ジャパン。小久保監督がシーズン中から候補選手とコミュニケーションを図り、前向きで状態のいい選手を集めている。若手を主体としながら内川のように声を出して引っ張っていけるベテランの経験者もいて、ベンチのムードが凄くいい。

 本番に向け、若い選手がどれだけ経験を積めるか。その点、ノーヒッターのおかげで、終盤しびれる守備を体験できたのも収穫だった。(前侍ジャパン監督)

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2014年11月16日のニュース