若手にゲキ!能見 エース辞めます「もう解放してください」

[ 2014年11月14日 05:30 ]

契約更改を前に神妙な面持ちで球団事務所に向かう能見。FA移籍が確実視される鳥谷のポスターが印象的だった

 国内フリーエージェント(FA)権を行使して残留することが決まっていた阪神・能見篤史投手(35)が13日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、スポニチ本紙既報通り3年契約を結んだ。再契約金3000万円を含む、3年総額4億5000万円の大型契約。来季は今季から1000万減の1億4000万円(金額は推定)でサインした左腕は、エースの称号を“返上”し、藤浪ら若手にその座を継承する考えを口にした。

 決して後ろ向きなエース“返上”ではない。今季も虎投の先頭に立って突っ走ってきた能見なりの後輩への「ゲキ」に聞こえた。

 「僕がそう(エースと)呼ばれているようじゃあね。もうその言葉から解放してください」

 報道陣からエースと呼ばれる若手の台頭が理想か?と問われると「もちろんそうです。チームとしてはそっちの方がいい方向にいくと思う」と大きくうなずいた。

 09年から先発ローテーションに定着し、11、12年と2年連続開幕投手を務めて、今季も3度目となる大役を任された。幾多の修羅場をくぐり抜けてきた男も、今季で35歳を迎え、3年後には38歳とベテランの域に入っていく。将来のチーム構想を考えれば、自身を実力で追い抜いていくような若手の出現が望まれる。

 そのために能見も力を貸す考えで、新たに結んだ3年契約の期間では「エース継承」という大仕事も背負う覚悟だ。

 「この歳になると、いろいろ気を配るというか、見れるものもある。気付いたことがあれば(後輩に)伝えていければいいと思う。球団もそこを期待していると思う」

 後継の最有力は、藤浪だろう。今季開幕前には高卒2年目を迎える右腕に対して「おまえは負けない投手になれ」とエールを送り「(他球団のエースと投げ合う)しんどいところは僕かメッセがやればいい」と話した。他にも同じ左腕で、ルーキーながら活躍した岩貞、岩崎、ドラフト1位指名した横山、2位・石崎(ともに新日鉄住金鹿島)らも控える。

 ただ、「気を抜いたら若い子に先を越されるのでしっかりやりたい」とやすやすと「エース」を明け渡すつもりもない。

 今季は9勝13敗と不本意な成績で終わったこともあって「(来季からも中心で)やっていかないといけないと思うし、僕がダラダラしているようではダメ。(3年契約に)甘えることなく、1年1年勝負。結果で応えたい」と表情を引き締めた。

 「今年はペナントで7ゲーム差をつけられた。ペナントで優勝してこそ意味がある。一つの目標として向かっていく」

 称号はなくとも「大黒柱」としての働きは変わらない。背番号14はこれまで以上に、若手にとって簡単には越えられない大きな“壁”にもなる。

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