イチ移籍先条件は「打席数」と「レジェンド評価」…新代理人明かす

[ 2014年11月13日 05:44 ]

ヤンキース退団が濃厚なイチロー

 ヤンキースからFAとなったイチロー外野手(41)の新代理人ジョン・ボッグス氏が11日(日本時間12日)、GM会議の会場で本紙の直撃取材に応じた。ヤ軍退団が決定的となる中、移籍先の条件として、イチローのこれまでの功績に敬意を表し、レギュラーとして評価してくれる球団を挙げた。メジャー通算3000安打にあと156本。新たな相棒とのタッグで、移籍交渉に臨む。

 GM会議会場のホテルの外で取材に応じたボッグス氏は、柔和な表情を浮かべながらも、自らの交渉方針を力説した。強調したのが「レジェンド」としての存在価値だ。

 「もちろん重要なのはプレー機会があって、打席数も与えてくれるチーム。私はイチローはまだ毎日プレーし、600打席以上立てると思っている。加えて重視したいのは、チームがアイコン(象徴的存在)としての価値をきちんと評価してくれるかどうか」

 01年のデビューから10年連続200安打、年間最多262安打(04年)など数々の大リーグ記録を樹立。しかし今季、ヤ軍では控え外野手に甘んじ、143試合出場、385打席はいずれも自己最少に終わった。パフォーマンスの健在ぶりとともに、イチローの存在価値をあらためて示すのが、会場を訪れた最大の目的。「球界を代表する存在で、他に比べるものがない」とまで言った。

 米通算3000安打には残り156本、ピート・ローズの持つメジャー最多4256安打には日米通算で残り134本と迫る。「偉大な記録に、どれだけ価値を感じ、野球界のためになっていると受け止めるのか。各球団にそういった話をさせてもらいたいと思っている」と話した。

 イチローは今オフ、メジャー1年目からの代理人トニー・アタナシオ氏との契約を解除し、ボッグス氏と新たに契約を結んだ。通算3141安打で元パドレスの安打製造機、トニー・グウィンの代理人も務めた同氏は「共通する部分が多い。打撃術を極めようと人生をささげている」。今月放送された米テレビ番組でイチローは「来季も大リーグでプレーする」と強い決意を口にした。「レジェンド」の価値を守り、さらに高めるのが新代理人の使命となる。

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