侍４番中田４タコ…稲葉打撃コーチ「重圧を克服しないと」

＜日本・ソ日連合＞最後の打者となり、厳しい表情で引き揚げる中田（下）

壮行試合 日本０―１ソ・日連合

（11月10日 ヤフオクドーム）
　スコアボードに０が９つ並んだ。調整目的の壮行試合とはいえ、侍ジャパンがよもやの零敗。１点を追う９回は１死三塁と絶好のチャンスをつくったが、３番・丸が一ゴロ、４番・中田が二飛に倒れた。

　「きょうは打てなかったから負けた、ということ」。昨年１０月の就任以来、４試合目で初黒星を喫した小久保監督は、さばさばと切り出した。実戦から離れていた選手がほとんど。目慣らしに野手全員の起用を念頭に置き、勝利を追う采配ではなかった。ただ、現役時代から誰より勝利にこだわってきただけに、白い歯はこぼさなかった。

　「あの場面（９回２死三塁）はもっと粘りたかった。でも速い球を４打席も見られて良かった」。不動の４番・中田は４打数無安打に終わり、最後の打者となった。走者を置いた７、９回の打席はいずれも力ない内野フライ。稲葉打撃コーチは「結果を出さなきゃいけないのが４番の使命。重圧を克服しないと、真の４番になれない」と高い理想を求めるからこそ、厳しい言葉を並べた。

　散発４安打と沈黙した打線について、小久保監督は「結果的に負けて、本番で逆にきょうの負けを生かせるのかな、という気はする」と結んだ。１２日の第１戦への糧としたい。