WBC見据えタイブレーク制!侍・小久保監督「勝ち越す」日米野球出陣

[ 2014年11月9日 05:30 ]

ミーティング冒頭であいさつする小久保監督

日米野球

 「27人の侍」と顔を合わせた侍ジャパンの小久保監督は、何よりも「勝利」を目指すことを強調した。「目的は一つ、17年WBCの世界一奪回へ向けてのスタート。そのために今回は勝つ野球。とにかく勝ち越すことを目指します」と真剣勝負の場と位置付けた。

 1908年にリーチ・オール・アメリカンが来日し17戦全勝を飾って以降、チームや形式を変え何度も開催された日米野球において、日本代表が勝ち越したのは、90年(4勝3敗1分け)のただ一度だけ。従来は両国オールスターで組まれ、お祭りムードもあったが、今回は違う。

 小久保監督は過去の日米野球では見られなかった送りバントやエンドランなど、勝利にこだわった采配を振る方針を、集合後の全体ミーティングで選手たちに通達した。「今回はタイブレークもある。これからの国際大会では避けられない中で、僕も選手も経験がない。それに合わせた練習もあす(9日)やります」。大会規定で延長10回からは無死一、二塁から行われ、12回終了で引き分け。国際大会で主流となりつつある方式にも慣らして白星を求める。

 先発投手については「真剣勝負の、勝負のかかった5試合は決めました」と明言。親善試合などを除く5試合分を、前田健、金子、則本、藤浪、大谷の順番で起用する。あす10日のソフトバンク・日本ハム連合との壮行試合は一人1イニングの起用が主で、あくまで本番へ向けての調整となる。

 3年後を意識し、若い精鋭をそろえた。「我々は勝つための采配。選手たちは勝つことを前提の上で、敵から学ぶ姿勢も持ってほしい」。難敵相手の価値ある勝ち越しを、世界一奪還への長く険しい道のりの第一歩とする。

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2014年11月9日のニュース