阪神ショック…“補強の柱”ハム宮西残留で中島獲得へ全力

[ 2014年11月8日 08:00 ]

日本ハムの宮西

 猛虎ショック…。阪神が獲得調査を続けていた日本ハム・宮西尚生投手(29)が今季に取得した国内フリーエージェント(FA)権を行使せず残留することが7日、決定的となった。

 宮西は既に親しい関係者に「日本ハムには育ててもらった恩があるから」と話しており、8日に残留を正式表明する。これを受け、今オフ補強の2本柱として「打の中島」、「投の宮西」を掲げていた阪神の構想は、一角が崩れ落ちる形となった。

 来季にリーグ優勝、日本一を目指す猛虎にとっては悲報に違いない。球団幹部が「今オフは、そこがチームに最も必要なところ」と話していたように、最重要補強ポイントに位置づけていたのが「中継ぎ左腕」だった。その筆頭候補に宮西を挙げ、シーズン中から調査を続け国内FA権の行使を表明すれば、即座に獲得へ動き出す準備も進めていた。

 一方で、別の球団幹部は以前から「自前の選手を育てればいい。ウチには左がたくさんいる」と指摘していた。来季先発要員には能見、岩田、岩崎、岩貞、榎田らの名が挙がる。中継ぎ要員でも加藤、筒井、高宮、小嶋、藤原らがいる。さらにドラフトでは即戦力左腕として、この日の21Uワールドカップ・オーストラリア戦で快投した新日鉄住金鹿島・横山を指名。「左腕王国」になる下地は整っている。確かに宮西が加入すれば中継ぎ投手層は格段に厚くなっただろうが、悲観する必要もない。

 宮西獲得が絶望的となった現状を受け、球団は今後、アスレチックスからFAとなった中島裕之内野手(32)の獲得に総力を挙げることになる。海外FA権を行使する意向の鳥谷が流出した場合にも備え、必ずやチームへ迎え入れたいところ。西武、ロッテ、オリックス、DeNAなど複数球団による争奪戦は必至だが「3年以上」などの大型契約を用意して口説き落とす構えだ。

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