阪神、35歳能見に異例の3年契約提示 エース引き留めに誠意

[ 2014年11月1日 08:00 ]

阪神の能見

 5月30日に国内フリーエージェント(FA)の資格取得条件を満たし、去就に注目が集まっていた阪神・能見篤史投手(35)がチームに残留することが31日、決定的となった。球団は、異例ともいえる38歳シーズンまでの3年契約を提示。必要戦力であることを強く訴えた。左腕は来季もタテジマを着て、悲願の「日本一」を目指す。

 日本シリーズ敗退から一夜、博多駅で多くの報道陣に囲まれた能見は、自身の去就について問われると、表情をグッと引き締めて口を開いた。

 「(FA権の行使に関しては)ゆっくり考えなくていい。自分の中では決まっているのでね」

 昨年12月に開催されたトークショーで、FA権に関して「タイガースにいると思いますよ」と発言。この日も「変わらない」と、当時の心境に変化はないことを明かした。

 球団も、先発ローテーションを支えてきた生え抜きの功労者の引き留めへ向けて、シーズン中から複数回の交渉を行って残留要請をしてきた。首脳の1人は「本当によく投げてくれている。来年も必要な戦力だし、この先もタイガースで頑張って欲しい」と言い、球団の誠意の最たる表れが「3年契約」だった。

 今年で35歳を迎え、ベテランの域にも入っていく選手には、異例ともいえる提示。38歳になる3年後も、チームの中心としてフル回転してもらいたい-。チームが描く未来予想図に、しっかりと「能見」の名が刻まれている証しと言っていい。球団はFA宣言しての残留も認めており、権利を行使するかに関しては今後、話し合いを進めていく。

 まだ見ぬ「頂」への思いも、残留へ心を突き動かしている。プロ10年目を迎えて、日本一の経験が一度もない。今季、チームはレギュラーシーズンを2位で終えたものの、クライマックスシリーズを広島、巨人相手に6戦無敗で見事に突破し、日本シリーズに進出した。

 しかし、ソフトバンク相手に1勝4敗で敗退。能見は26日の第2戦(甲子園)で6回2失点の力投を披露したが、シリーズ2度目の登板を迎えることなく終戦していた。以前から「一度でもいいので、日本一を味わってみたい」と強いこだわりを見せており、誓いも新たに来季を迎える。

 今季は5月下旬から自己ワーストとなる6連敗を喫するなど、9勝13敗で終えて、不本意な一年を送った。「悪い成績を2年続けることは絶対にしてはいけないと思っているので」。巻き返しへ向けて、すでに闘志に火がついている。悲願の日本一へ、背番号14の新たな戦いが始まる。

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