内川2戦連続V打ァ~!また初回、柳田が出て明石が送り…

[ 2014年10月29日 05:30 ]

<ソ・神>阪神に勝利し恒例のパフォーマンスで本拠ヤフオクDのファンを沸かせる(左から)柳田、松田、内川、李大浩

日本シリーズ第3戦 ソフトバンク5―1阪神

(10月28日 ヤフオクD)
 また、初回だった。1死三塁、カウント1ボール1ストライクから2球続いた外角142キロのカットボール。内川はまるでバットを投げ出すかのようにボールにぶつける。フォークやスライダーといった決め球の来る前にカウント球を仕留めた中越えの先制適時二塁打。26日の第2戦(甲子園)に続いて、2試合連続の初回決勝打だった。

 「(藤浪の)球種は直球、カットボール、スライダー、フォークなので真っすぐか、曲がるか、落ちるかと思って入った。曲がったと思って打ったらカットでしたね」

 「曲がった」と感じた時点で球種はカットボールとスライダーに絞られた。ここで2段階の対応ができるのが、右打者史上最多タイの7年連続打率3割の金字塔を打ち立てた安打製造機の真骨頂だ。「タイミングがずれた分(バットと)ボールとの接点を前にすることで引っ掛けました」。とっさにバットを放り投げるようにしポイントを前に持っていく。体は泳がされる形になったが、外野の頭上を越えるボールの強さを生んだ。

 笑顔が印象的だった。2点リードした4回2死二、三塁。中前へ落ちそうな当たりを中堅・大和にダイビングキャッチされた。シーズン中ならば、決して見せない「笑み」を浮かべた。「一球一球のプレーに対する声援や反応が楽しかった。あぁ、自分は子供の頃に見ていた日本シリーズの舞台に立っている」。背番号1は心の中で大和に「おまえ、すげえな。次こそは打ったるぞ」とつぶやいた。初出場の11年は「いっぱいいっぱいだった」と余裕ゼロだった男は3年後、大舞台を楽しめる成長を見せた。

 「日本シリーズは(失速した)144試合目の前だったり、CS(ファイナルS)だったりと別もので、伸び伸びとやっている」と秋山監督も同じことを感じていた。

 お立ち台で今季は封印していた「1、2、3、ダー!」のマイクパフォーマンスも復活。「最近は避けてたんですけど、(物まねタレントの)アントキの猪木さんと会った時“ぜひまた、やってください”と言われたんです」。プロレス大好きのヒットマンはそう、照れくさそうにはにかんだ。

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