広島 球団史上初の“年俸1億円超え”新助っ人獲得

[ 2014年10月26日 05:30 ]

パドレス時代のグスマン

 広島は25日、来季の新外国人選手としてメジャー25本塁打のヘスス・グスマン内野手(30=アストロズ)と1年契約で合意したことを発表した。契約金36万5000ドル(約3940万円)、年俸100万ドル(約1億800万円、金額はいずれも推定)プラス出来高払い。背番号は未定。球団の外国人選手で入団1年目の年俸が1億円を超えるのは初めて。右の強打者には史上最高級の期待がかかる。

 来季に24年ぶりのリーグ優勝を目指すカープが打線の軸となり得る強打者の獲得に成功した。メジャー通算403試合に出場し、25本塁打、136打点を記録するグスマンについて、球団幹部は「守備はうまい。変化球にも対応できそうだし、メジャー経験も豊か。勝負強い打撃をしてほしい」と大きな期待を寄せた。

 期待は数字にも表れる。外国人選手の1年目の年俸が100万ドルを超えるのは球団史上初めて。野手では10年のチャド・トレーシーが80万ドル(当時で約6600万円)、助っ人全体で見ても07年のコルビー・ルイスの85万ドル(同約9500万円)がこれまでの最高だけに、まさに破格の条件と言える。「ずっと前から追いかけてきた選手。これまでアプローチしてきたけどダメで、今年も…と思っていたら、FAになった」と同幹部。メジャー定着前の10年頃から重点的にマークを続け、ようやく獲得にこぎ着けた。

 広島の外国人打者は今季、37本塁打で本塁打王を獲得したエルドレッド、さらに69試合の出場で打率・336、14本塁打を記録したロサリオの残留が決定的。ここに勝負強さが持ち味のグスマンが加わることで盤石の布陣ができあがる。外国人打者については継続してリストアップ、調査を進めていくが、来春キャンプ終了まで補強は凍結の方向で、3人で一塁、左翼の定位置を争うことが予想される。高いレベルでの外国人枠争いで、助っ人同士の相乗効果も狙う。

 球団は今オフ、左腕のマイク・ザガースキー投手(31=ブルージェイズ傘下3Aバッファロー)、同じく左腕のクリス・ジョンソン投手(30=ツインズ)を獲得しており、グスマンで早くも3人目の新外国人選手補強となった。左腕不足、そしてシーズン終盤に顕著だった決定打不足。2年連続3位から、緒方新監督にかわって、さらなる上位を目指すべく、カープは積極的に弱点を埋め、戦力を整えていく。

 ◆ヘスス・グスマン 1984年6月14日生まれ、ベネズエラ出身の30歳。内野手。00年にマリナーズと契約し、ジャイアンツで09年5月21日にメジャーデビュー。今季はアストロズで69試合に出場し、本来の一塁のほか、三塁と外野も守った。メジャー通算403試合、打率・247、25本塁打、136打点、18盗塁。1メートル85、91キロ。右投げ右打ち。

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