阪神日本一なら経済効果429億円 秋失速で03年の3分の1

[ 2014年10月21日 17:57 ]

 プロ野球の日本シリーズに進出した阪神タイガースが日本一になった場合、2014年の経済効果は429億円となり、03年のリーグ優勝時の3分の1以下にとどまるとの試算を関西大大学院の宮本勝浩教授が21日までにまとめた。9月に6連敗するなど一時失速、リーグ優勝を逃し、観客数が伸びなかったことが主な原因だ。

 経済効果はリーグ優勝した03年の1481億円、05年の643億円より少ないが、宮本教授は「9年ぶりの日本シリーズ進出で、ファンには久しぶりの素晴らしい贈りもの」と話している。

 経済効果は、甲子園球場などでの観客の消費、阪神百貨店などでのファンの消費、放映権料収入などの増加分を合計した「直接効果」に、商品の原材料の生産増加、労働者の賃金増加といった波及効果を上乗せした。

 今年の阪神主催試合の観客数は約269万人とここ数年で最少だったため、観客の消費が増える効果はなかった。宮本教授は「秋口に不振だったため、あきらめムードが広がった」と指摘した。

 「祝日本一」などと刷り込んだグッズの発注も遅れ、セールなどでのファンの消費増加は90億円と過去のリーグ優勝時の6割程度にとどまる。

 グループの阪急百貨店もセールを実施すれば「経済効果は大きく伸びるだろう」と期待した。

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2014年10月21日のニュース