中田起死回生5号CS最多に並んだ!フォーム修正で好調

[ 2014年10月20日 05:30 ]

<ソ・日>8回表1死、中田は左越えに同点ソロを放つ

パ・リーグ クライマックスシリーズ 日本ハム6―4ソフトバンク

(10月19日 ヤフオクD)
 逆境に追い込まれたときこそ、日本ハム・中田は激しく闘志を燃やす。1点差の8回1死、五十嵐のナックルカーブを完璧に捉えた。ヤフオクドームが一瞬、静まり返る中、弾丸ライナーの打球はスタンドへ飛び込んだ。「幻」ではない。正真正銘の同点弾だった。

 「ビデオ判定で(西川の打球が本塁打から三塁打に)覆って、逆に“もう1点取るぞ”と気持ちが引き締まった。いい刺激を持って打席に入ることができた」

 4点差を追い掛けていた7回の反撃を、胸に刻んでいた。2死一塁から尊敬する先輩・稲葉が代打でチャンスを広げ、毎年オフに自主トレから生活をともにする後輩・西川の打球が一度は同点2ランと判定されながら三塁打に差し戻されたが、中田は「稲葉さんの流れに乗せてもらったし、若い選手がいいところで打っているので勢いもついた」と、追い風を感じていた。

 CSに入ってから中田のバットは止まらない。オリックスとのファーストSから4試合連発を含む5本目。CSでは07年ウッズ(中日)に並び、同一ステージの4本塁打は新記録だ。第3戦の一発を除けば、全て1点差以内のクロスゲームで、6回以降の終盤に打っている。短期決戦で4番が打つチームは強い。

 シーズン終盤は、バットが遠回りすることで調子を崩したが、バットを右肩の上で担ぐスタイルから体の前で立たせるフォームにして悪癖を修正した。林打撃コーチも「どんなフォームでも打てる器用さを持っていて、強さの中に柔らかさがある」と舌を巻いた。

 3位からの日本シリーズ出場まであと1勝。中田のバットが「下克上」を完結させる。

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2014年10月20日のニュース