【元横浜高部長・小倉氏 この選手が凄い】天性のバネ 横浜隼人・宗

[ 2014年10月19日 11:10 ]

横浜隼人の宗

高校生野手編

 23日のドラフト会議を前に、高校、大学、社会人の名将が注目選手を紹介する「この選手が凄い」。今年も投手、野手に分けて1人2回ずつ計6回にわたり掲載します。高校編は元横浜高野球部部長で、松坂大輔(メッツ)や涌井秀章(ロッテ)らを育てた名伯楽・小倉清一郎氏(70)。

 野手ではまず宗佑磨(横浜隼人)。これは間違いなくいい選手。中学の時も見に行ったよ。足があるし、肩もある。バッティングだって、インコースもアウトコースも反応がいい。昨春の神奈川県大会で松井裕樹(桐光学園、現楽天)から2本ヒットを打ってたね。夏前は故障していたけどこれから鍛えて、しっかり体ができてくれば伸びるだろう。チームでは遊撃手だったけど、プロに行ったら外野手で使われる可能性もあるんじゃないかな。どんな打球でも両手で捕りにいくんだよ。指導者の言うことをきちんと聞くタイプなんだろうな。とにかく体のバネは凄い。面白い存在になると思う。

 岡本和真(智弁学園)もトップクラス。内角低めにツボを持っている。飛ばすのは間違いない。ただ、プロに行けばたくさんスイングをしないといけない。腰が良くないみたいだから故障だけが怖いね。意外と名前が出てこないけど、植田海(近江、写真)は良いショートだよ。打撃と肩の強さがある。香月一也(大阪桐蔭)は中学の時から打撃が光っていた。守備も悪くないから良い選手になると思うよ。久々に高校生で良い捕手だなと思ったのが栗原陵矢(春江工)。打てる捕手だね。小柄だけど森友哉(大阪桐蔭、現西武)の例もあるから。清水優心(九州国際大付)は体格が良い。スイングも悪くない。

 最後に教え子の浅間大基と高浜祐仁。浅間は肩と捕球はトップクラス。瞬発力もあるから、意外と打球が飛ぶんだ。体ができれば多村(現DeNA)みたいになれる。プロで活躍したいならバントと外角の克服に取り組んでほしいね。

 高浜は頑固で言うこと聞かなかったからね(笑い)。一本足へのこだわりもあったし。ただ、肩そのものはある。もしプロに行けたら、まずはドアスイングを直すことだ。

 ◆小倉 清一郎(おぐら・きよいちろう)1944年(昭19)6月16日、横浜市生まれの70歳。横浜―東農大を経て三菱自動車川崎、河合楽器でプレー。現役引退後、東海大一(現東海大翔洋)、横浜商、横浜で監督、部長を歴任。今夏限りで横浜のコーチを退任した。

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