ソフトＢ王手！松田４安打けん引＆守備でもハッスル

＜ソ・日＞３回２死満塁、中前２点適時打を放つ松田

パ・リーグＣＳファイナルＳ第４戦 ソフトバンク５－２日本ハム

（10月18日 ヤフオクＤ）
　まだ種火だった攻撃の炎をマッチのバットが燃え上がらせた。１点リードの３回２死満塁だ。ソフトバンク・松田はメンドーサの初球のツーシームを詰まりながら中前へ運んだ。

　「２戦目に、２死満塁で打てなくて負けた。取れるところで取りたいと思っていた」

　１―１と追いつかれた２回は、先頭で二塁打を放ち、吉村の勝ち越し打を呼び込んだ。５、７回も広角に安打し、１試合４安打の固め打ちで打線をけん引した。「僕は気持ちだけのバッター。１本出れば２本、３本といく性格です。１打席目に出ると火が付く」と振り返った。打撃で乗ると、守備でも６回にミランダの邪飛を追いかけて、三塁側の観客席に飛び込んだ。

　４打席全て、初球または、ファーストストライクを振った。全７球のうち、見逃した球は１球もない。「追い込まれると（打てる）確率は低くなる」。普段は初球を見送り、ボールの軌道を確かめることの多い松田だが、短期決戦では積極的に打ちに出た。

　１４日に発表された秋山監督の今季限りでの辞任。選手会長はその影響を最小限に抑えようと動いた。１５日の第１戦の吉村のヒーローインタビュー。指揮官の辞任に関する質問が飛んだ。監督の花道を飾ろうと戦う気持ちはそれぞれ、言わずとも分かっている。試合後、ナインを代表して「試合に集中させてください」と申し入れた。

　秋山監督は「柳田の一発が大きかっただろうし、３回の松田も大きかった。先に先に行けたのが良かった」。その指揮官に、観戦に訪れた孫正義オーナーが「ナイスゲーム」と声を掛けた。３年ぶりの日本シリーズ進出へあと１勝。相手先発は１６２キロ右腕・大谷だが、３年前に日本一を経験した三塁手は「抑えられたイメージはない。一気に決めたい」と言い切った。