76年ぶりGスイープへ!先陣は藤浪 万全状態で“新伝説”導く

[ 2014年10月15日 08:55 ]

<阪神練習>リラックスした表情を浮かべる藤浪

CSファイナルS第1戦 阪神―巨人

(10月15日 東京D)
 クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(S)が15日から、セ・パ両リーグともに始まる。リーグ優勝した巨人と敵地・東京ドームで戦う阪神は藤浪晋太郎投手(20)が第1戦に先発する。ポストシーズンで宿敵に勝利したのは1938年の年度優勝決定戦で4連勝したのが最後。当時も藤浪と同じ背番号19の西村幸生で第1戦を勝利し勢いに乗った。あれから76年。快投で再現を狙う。

 猛虎の球団史に、燦然(さんぜん)と輝く栄光の記録がある。1リーグ制だった38年の年度優勝決定戦。「初代巨人キラー」の異名を取った西村幸生が第1戦に先発し延長10回を投げきり先勝。そのまま勢いに乗って巨人を4連破し年間優勝を決めた。あれから76年、くしくもポストシーズンの巨人戦において、西村幸の背番号19を継承する男が先陣を切る。

 ファイナルSでは初となるTG対決で狙うは76年前の再現。15日の初戦先発を任される藤浪には、西村幸ばりの働きが期待される。本来なら、13日のファーストS第3戦の先発に指名されていた。それが2試合で突破決定となったことから、ファイナルS初戦に抜てきされることになった。1勝1敗で迎えた場合の運命の一戦を任されていたという事実からも、首脳陣の信頼の厚さがうかがえる。今季、メッセンジャー、能見らとともに先発ローテーションを形成してきた将来の大エースに、巨人との大事な初戦は託されたことになる。

 状態は万全だ。レギュラーシーズン終了後は、7日のフェニックスリーグ・DeNA戦(生目第2)で調整登板し、3回無失点と好投。そこから中7日の登板間隔で大一番に臨む。登板前日のこの日は甲子園球場で行われた全体練習に参加し、総仕上げ。先発隠しを図っているチーム方針から、練習後は「ノーコメントで」と話すにとどめたが、充実した表情でクラブハウスへと引き揚げた。

 今季は巨人戦に2試合登板し0勝2敗、防御率4・50。ともにファイナルSの舞台である東京ドームで苦杯をなめさせられた。数字だけを見れば決して、分はよくない。とはいえ対戦はいずれも8月の話。短期決戦のCSでは相性うんぬんは関係ないと言っていい。

 CS直前のスポニチ本紙インタビューで「自分が与えられた仕事をまっとうすることが大事。それが積み重なれば日本一につながる。任された試合はしっかり懸けてやりたい」と話していた藤浪。10年のCSファーストSでは巨人に2連敗を喫しており、勝てば76年ぶりのポストシーズンでのG倒となる。エースナンバーと言われる背番号18を超える背番19が、大役に臨む。

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