“バントなし”キクマル1、2番も無安打 打順組み替え機能せず

[ 2014年10月12日 05:30 ]

<神・広>5回2死二塁、菊池は三邪飛に倒れる

セ・リーグCSファーストS第1戦 広島0―1阪神

(10月11日 甲子園)
 得点力を上げるための勝負手も、結果的には実らなかった。広島は5月24日以来となる1番・菊池、2番・丸の打順組み替えも奏功せず零敗。野村監督も嘆くしかなかった。

 「塁に出る回数が一番、多い2人。ただヒットが出ず、チャンスメークができなかった。投手陣は1点に抑えたが、1点が取れなかった」

 リーグ2位の打率・325を記録した菊池。さらにチームトップの出塁率・419を誇る丸を上位に並べて、先手を狙った。しかし事は思うようには進まない。初回、3回と1番からの打順で2人そろって出塁できず。1点を追う8回1死二塁では菊池が中飛、丸が遊飛に倒れ、同点に追いつくこともできなかった。

 「打席が早く回ることと、丸を2番に入れることでバントをするつもりはなかった」と指揮官が振り返るように、攻撃的な姿勢を貫き中核を担ってきた2人のバットにかけた。ただ、結果はともに4打数無安打。「キクマルコンビ」が精彩を欠いたと言うよりは、メッセンジャーの投球がカープ打線を完全に上回ったと言うべきか。広島はレギュラーシーズンではメッセンジャーに対し4戦して2勝2敗も、甲子園では計16イニング無得点。この日も相性の悪さが如実に出た形となった。

 運命を分ける、12日の第2戦に向け、丸も腹をくくる。「チャンスが絶対にないということはない。負けたら終わりと悲観的に考えるより、あと2つで(ファイナルSに)行けると考えた方がいい」と気持ちの切り替えを済ませた。

 今季限りで辞任する野村監督は穏やかな表情で、自らに言い聞かせるように話した。「切り替えて頑張りたい。初戦(黒星)は大きいが、自分たちの野球をやるしかない」。まだ終わらせない。指揮官とナインは、ともに積み上げてきた5年間を「勝利」という形で表現する。

 ▼広島・一岡(8月10日以来の1軍登板で1回無失点)調子が悪い時にどうするかを今まで考えてやってきた。

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2014年10月12日のニュース