CS三塁はオレ!西岡 1番もあるゾ 和田監督“GOサイン”

[ 2014年10月8日 09:38 ]

<フェニックスリーグ 神・D>初回1死二塁、西岡は三ゴロに倒れる

 阪神・西岡剛内野手(30)が7日、フェニックス・リーグのDeNA戦(生目第2)に「3番・三塁」でスタメン復帰した。守備機会はなく、3打数無安打に終わったものの、11日から甲子園で開催される広島とのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)の先発出場に支障がないことを示した。不安材料だった「三塁」と上本の不調…。「1番・三塁」で2つ穴を埋める背番号7が、初のCS突破へと導く。

 勝負手を打つことが可能か判断する重要な一戦だった。西岡が7月12日巨人戦以来、87日ぶりとなる先発出場。注目された三塁での守備機会は一度もなく、打っても無安打。それでも、和田監督にとっては、収穫いっぱいだったのだろう。明言こそ避けたが「スタメンOK」は、その明るい表情からも見て取れた。

 「(先発出場可能かの問いに)もちろんもちろん。可能性としてね。シートノックを見ていても十分。ただ、打球が飛んで来てほしかったけどね」

 5回で交代したものの、その存在感は抜群だった。先発・能見が3回、10球連続ボールと制球を乱した際には、すかさずマウンドへ駆け寄り、声をかけた。2番手・藤浪に対して、アウトを取り、ボールを返すときに剛速球を投げ込んで見えないカツを入れた。

 8月28日巨人戦の試合前に新井良が腰を痛め、9月12日広島戦で今成が右脇腹を痛めて以降、三塁を固定できず。新井や坂が代役を務めたが、ともに打率1割台と結果を残せないままシーズンが終了した。加えて、1番を打っていた上本も9月以降に不振に陥った。和田監督も「(シーズン)終盤はあまりよくなかった。そのままの感じで来てしまっている」と話しており、決して状態が良いとは言えない。

 それだけに、苦境の中で背番号7が間に合ったことは、何か運命的なものも感じる。ロッテ時代の2010年には3位から日本一に輝くという史上最大の下克上を成し遂げている。ポストシーズンを勝ち抜くすべも知っている。グラウンドにいるといないとではまったく違う。

 西岡は球場を去る際に「CSではスタメンで出ることはないと思いますよ…」と群がる報道陣に答えたが、顔を見れば分かる。そんな思いはさらさらない。あるのは昨年、2連敗での敗退を喫した広島へのリベンジへの熱意だけだ。

 7月中旬から発症していた背中の張りも癒え、シーズン終盤では、ここぞの代打で快音を響かせ続けた。打撃に関しては、不安は一つもない。8日の西武戦(南郷)で再び、守備に就き最終確認することになる。南国・宮崎でつかむであろう確かな手応え。「1番・三塁」での猛虎けん引。体現する晴れ舞台は、すぐそばまで迫ってきた。

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2014年10月8日のニュース