18年ぶり悲願あと一歩も…CSへ森脇監督「まだ決着はついていない」

[ 2014年10月3日 05:30 ]

<ソ・オ>サヨナラ負けに泣き崩れる伊藤

パ・リーグ オリックス1-2ソフトバンク

(10月2日 ヤフオクD)
 ソフトバンクの歓喜とは対照的に、オリックスの比嘉はマウンドでぼうぜんと立ち尽くし、捕手の伊藤は泣き崩れた。「みんな全力でやったので…」。T―岡田や安達も悔し涙が止まらない。ベンチに腰をかけた森脇監督は口を真一文字に結び、しばらく動けなかった。

 「悔しさを表現する言葉が見当たらない」。96年以来18年ぶりの頂点にはあと一歩届かなかった。今季の戦い方を貫いたが、最後に力尽きた。

 逆転でのリーグ制覇を懸けた首位決戦。勝つか引き分ければ、優勝マジックが再点灯した。先発のディクソンが0―1の5回に2死一、二塁のピンチを招くと、森脇監督は早々と見切りをつけ、岸田を投入。ここから快進撃を支えた救援陣を総動員した。馬原、佐藤達とつなぎ、9回は同点でも守護神の平野佳を投入。しかし、延長10回、6番手のマエストリが1死満塁とされると、何度もピンチをしのいできた7番手の比嘉が松田にサヨナラ打を浴びた。

 142試合目。ソフトバンクをあと一歩まで追い詰めながら及ばなかった。それでも、打てる手は全て打った思いがあるからだろう。森脇監督は「勝負において悔いはない」と言い「まだ決着はついていない」とクライマックスシリーズ(CS)での雪辱を誓った。昨季の5位から2位に躍進し、6年ぶりのCS進出。ファーストステージで日本ハムを破り、ファイナルステージでヤフオクドームに戻ってくる。

 森脇監督は最後に言った。「アスリートや人間の価値は常に成功することではない。倒れるたびに起き上がること」。この敗戦が、必ずオリックスナインを成長させる。

 ▼オリックス・坂口主将 これで終わりじゃない。一番上を目指せるチャンスがあるのだから、この悔しさをバネにしたい。

 ▼オリックス・西名弘明球団社長 内容は非常に濃かった。敵もあっぱれ。この内容なら、CSは悲観することもない。

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