イチ21年連続100安打 張本抜いて王に並んだ

[ 2014年9月29日 05:30 ]

<レッドソックス・ヤンキース>5回1死、三塁内野安打を放ち今季100安打目とするイチロー

ア・リーグ ヤンキース4―10レッドソックス

(9月27日 ボストン)
 ヤンキースのイチロー外野手(40)が27日(日本時間28日)、レッドソックス戦の5回に三塁内野安打を放ち、オリックス時代と合わせて21年連続でシーズン100安打に到達した。日本球界では王貞治(74=ソフトバンク球団会長)しか成し遂げていない偉業。今季は出場機会が激減したイチローだが、シーズン161試合目に新たな金字塔を打ち立てた。

 らしい当たりだった。5回1死で迎えたイチローの第3打席。先発ケリーの97マイル(約156キロ)の外角ツーシームを捉えて三塁線を襲う内野安打となった。この1本で、メジャーで14年連続の100安打を達成。オリックス時代と合わせると21年連続の100安打となり、3085本のプロ野球最多安打記録を持つ張本勲氏(本紙評論家)を抜き、「世界の王」に並んだ。

 「(100安打は)今年はもちろん、というか、難しいなと思っていたが、(区切りの数字が)目の前にあったのでね。それは、やらないより、やれた方がいい」

 総額1300万ドル(約14億1700万円)の2年契約最終年の今季。チームは昨オフにエルズベリー、ベルトランらを大型契約で補強し、外野手の5番手という位置付けで開幕。今年7月にはアストロズのデータベースがハッキングされ、機密文書が流出。ヤ軍が3月にアストロズに年俸200万ドル(約2億1800万円)でトレードを持ちかけていたことも明るみに出た。先発がこの日で94試合目と出場機会は限られたが、シーズンを通して安定した打撃を披露し、打率・284。そればかりか、380打席目での100安打到達は年間200安打が途切れた11年以降では最速のペースだ。9回にも左前打を加え、今季25度目のマルチ安打を記録した。

 これまで打撃フォームを改良、進化させることによって、年齢による衰えをカバーしてきたイチロー。長年、イチローのスイングを分析してきた中京大スポーツ科学科の湯浅景元教授は、ここ数年は上半身のねじれを小さくする「上肢帯打法」に変わったという。上肢帯とは鎖骨と肩甲骨のことで、以前は投手側から全て見えていた背番号が、この打法では半分ほどしか見えない。ねじれを小さくすることでバランスの衰えに適応してきたともみられる。

 その中、今季は直球系で詰まらされる場面が目立ち、相手投手陣は内外角で揺さぶりながら力勝負を挑んでくる。イチローの対応策の一つが、あえて体を開き気味にバットを出すスイングだ。その方が内角球にはトップからインパクトへの「距離」を確保することができ、振り負けない。外角球に届かなくなる危険性も秘めるが、バットが内側から遅れて出て来るイチローはカバーできる。第3打席は内角球を見せられた後の快打だった。

 42歳シーズンとなる来季の去就は極めて微妙だが、野球への情熱、先駆者としてのプライドを秘めながらの柔軟な思考…。イチローがイチローであることは変わらない。

 ≪最長はピート・ローズ23年≫大リーグでは通算4256安打の最多記録を持つピート・ローズ(レッズ)の23年が最長記録。メジャーデビューした63年(170安打)から引退前年の85年(107安打)まで続けた。

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