菅野に開幕譲ったけど…内海がやっぱりエース!勝負の9月に大車輪3勝

[ 2014年9月27日 05:30 ]

<D・巨>優勝を決めて抱き合うマシソン(右)と阿部(同2人目)に内海(中央)が跳びつく

セ・リーグ 巨人6-3DeNA

(9月26日 横浜)
 胸にしまってきたエースのプライドをのぞかせた。ビールかけ会場へ向かう駐車場。巨人・内海はちょっぴり申し訳なさそうに、照れ笑いを浮かべた。

 「おいしいところだけ、申し訳ないです。うれしく思います。(ビールかけを)楽しみます」

 やはり大一番では頼りになる男だ。3点リードの4回。1点を返され、なおも1死一、二塁で井手を真ん中低め140キロ直球で二ゴロ併殺打に斬った。最少失点にとどめると、5回は3者三振。相手に傾いた流れを渡さなかった。8回途中、7安打3失点はまさに代名詞の粘投。138球の熱投に今季最多11奪三振のおまけもついた。優勝決定戦での勝利は12年以来、自身2度目となった。

 苦悩した一年だった。開幕投手を菅野に譲り、初勝利は10度目の登板となった5月29日の楽天戦(東京ドーム)までかかった。6月には左肩腱板の一部炎症で出場選手登録を抹消された。「今年はそういう年と割り切る。そうしないとやってられない」。1カ月以上の離脱中、何度も言い聞かせてきた。

 9月に入り、素直な心境を明かした。「6回3失点のクオリティー・スタートで“良かった。役目を果たせた”と言い聞かせるようにしてます。若手の気持ちですね」。11年から2年連続で最多勝にも輝くなど投手陣を支えてきたエースが、プライドを一時的に封印。新人時代のような気持ちでマウンドに上がり続けていた。左肩に不安を抱えていた影響もあり、夏場以降は左太腿裏の張りにも悩んだ。調整法を変えることも考えた。

 そんな時、2年目の05年シーズンが頭をよぎった。4月までに3勝したが、その後は絶不調に。「必死で。いろいろ変えた。でも何を変えても駄目。どつぼにはまった」。若さゆえ周囲の意見を聞きすぎたこともあった。6月以降は未勝利に終わった。当時を回想し「やっぱりシーズン中に変えるのは怖い」と現状と向き合い、最善を探った。そして、勝負の9月で3勝(1敗)を挙げた。

 歓喜の輪の中。先輩後輩関係なく菅野や杉内、山口が次々と握手を求めてきた。内海には投手陣の中心がよく似合う。

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