中田26号!大台まで目前98打点目、キング視界に捉えた

[ 2014年9月26日 05:30 ]

<ロ・日>6回表2死、中田の打球はフェンス前で失速。悔しさのあまりバットにパンチ

パ・リーグ 日本ハム9―2ロッテ

(9月25日 QVCマリン)
 日本ハム・中田翔内野手(25)が25日、ロッテ戦(QVCマリン)で26号の先制2ランなど3打点の活躍で今季98打点目をマークした。「100」の大台にあと2と迫り、自身初の個人タイトルを大きく引き寄せた。チームは連敗を2でストップ。オリックスが勝利したため今季3位以下が確定したが、クラ イマックスシリーズ(CS)か らの逆転日本一を信じてがむしゃらに戦い抜くしかない。
【試合結果】

 高々と舞い上がった打球は雨を切り裂き、ファイターズファンが待つ左翼スタンドに突き刺さった。初回2死一塁。中田は外角のチェンジアップ、内角の直球に揺さぶられながら、7球目の内角直球を完璧に仕留め「変化球待ちだったけど、反応で打てて良かった」。自身11試合ぶりとなる26号先制2ランは手応え十分だった。

 4回無死一、三塁でもしぶとく中犠飛で計3打点。今季98打点目で11年にマークした91打点の自己記録を更新し続けて、大台まであと2とした。打点王を争う2位・ペーニャ(オリックス)は87。自身初の個人タイトルをはっきりと視界に捉えた。だが、中田は「打点というより、一試合でも多く勝っていきたい」。今季は一貫して自身の数字には興味を示さない。主軸として誰よりもチームが勝つことを願っているからだ。

 前夜も適時打を放ったが、下位に沈むロッテに連敗。自身もここ5試合で22打数4安打、打率・182と不振にあえぎ「良くも悪くはないけど、勝ち切れていない。切り替えてやるしかない」。4番として責任を感じていた。9月中旬。試合前練習で前方から内角にトスしてもらいスイング軌道を入念に確認した。かと思えば、ティー打撃で全てフルスイングで打ち続けるなど、必死になって打撃の立て直しに励む姿は誰もが知っていた。

 2日続けて雨中のゲームとなったQVCマリン。初回の守備を終え、16分間の中断も挟んだ。栗山監督は「雨の中、よく集中力を切らさずに打った。良かったよね」と主砲の一打を称賛した。試合前には中田について「今季一度も手が付けられない状態になっていない」と心配したが、こうも続けた。「翔については、一点の疑いもなく信じてあげるしかない」。中田が打てばチームが勝つ。若き主砲と心中する覚悟はできていた。中田もその期待に応えた。

 連敗を2で止めたがオリックスが勝利したため、今季3位以下が確定した。残り8試合。中田は「最後の最後まで一つになってやるしかない」と言った。主軸としての責任。チームがほぼ手中にしたCSでの戦いに向け、チームで唯一、今季全試合出場を続ける中田は最後まで打ちまくる。

続きを表示

この記事のフォト

2014年9月26日のニュース