ソフト大隣 M灯必ず…復帰後無敗の左腕で“6度目正直”を

[ 2014年9月23日 05:30 ]

アップで調整する大隣

 奇跡の男で“6度目の正直”だ。ソフトバンクは23日から本拠地のヤフオクドームで楽天との4連戦に臨む。先陣を切るのは、前回16日のオリックス戦で2年ぶりの完封勝利を挙げた大隣憲司投手(29)。優勝マジック点灯直前で5度も足踏みしたが、難病克服から無傷の3連勝と頼りになる左腕が重い扉をこじ開ける。

 今季最後の連戦を控えて、本拠地・ヤフオクドームで行われた先発投手陣の練習。23日に先発する大隣は「ここまで来たら(マジックの点灯を)意識することなく一戦一戦勝っていくだけ」と話した。左腕は16日のオリックス戦(京セラドーム)で4安打完封し、天王山3連戦の初戦を制した。現在、先発で最も頼りになる存在。チームは翌日の17日からまさかの4連敗ともたついたが、自身無傷の4連勝でチームを勢いづける意気込みだ。

 相手は今季限りでの勇退を表明している星野監督が率いる楽天。その指揮官とは国指定の難病である黄色じん帯骨化症を克服したという共通点がある。大隣は8月下旬の仙台遠征で星野監督にあいさつした時に「(お互い)頑張ろうな」と声を掛けられた。「まさかお辞めになられるとは思っていなかった」と辞任表明には驚いたという。その闘将の前でぶざまな投球はできない。

 大事な局面で上昇気配を感じている。「ここ2試合ぐらいで12年シーズンのフォームを思い出した手応えはあります」。2年前はシーズン自己最多の12勝(8敗)をマークし、防御率2・03の好成績を収めた。今季44勝20敗(3分)と圧倒的な勝率を誇る本拠地でファンの声援を力に変え、レギュラーシーズン今季最後の先発となるかもしれないマウンドへ挑む。

 23日にソフトバンクが勝ち、オリックスが西武を敗れれば、マジック4が出る。「残り試合は少ないですし、その中でしっかり投げることが大事」と大隣。M点灯だけでなく、その先にある3年ぶりのリーグ優勝を引き寄せる力投を左腕は誓った。

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2014年9月23日のニュース