ソフトバンク 巨人と同日優勝も 23日M点灯なら最短Vは同じ25日

[ 2014年9月22日 05:30 ]

<西・ソ>出るのか、出ないのか…「M5?」のボードを掲げるソフトバンクファン

パ・リーグ ソフトバンク3-1西武

(9月21日 西武D)
 巨人と同日舞いだ。ソフトバンクは21日、西武戦で先発のジェイソン・スタンリッジ投手(35)から4投手の継投で3―1で逃げ切った。連敗を4で止め、残り6試合で2位オリックスに2・5ゲーム差。23日にも優勝へのマジックナンバー「4」が初点灯する。最短優勝は25日で、セ・リーグ3連覇を目指している巨人と同じ。もう足踏みはしない。

 4投手の継投でもぎ取った勝利。連敗を4で止めた秋山監督は「いいんじゃない」と安どの息を吐き出した。

 にわかに嫌な雰囲気が漂い始めた。7回、2点差に迫られた上に、2死一、二塁のピンチを迎えた。ここで先発のスタンリッジからバトンを受けたのは森。1年目右腕は気迫のこもった投球で流れを渡さなかった。

 6回途中から登板した前日は7回に失点。リードを守れず、結果的にチームの4連敗につながった。だが「切り替えはできていた。いつまでも引きずっていない」。一発もある山川を相手に、ひるまず速球で押して空振り三振を奪った。

 8回は、前日にサヨナラの適時打を浴びた五十嵐が3人で片付けた。「ボール自体は良くない」というが「今は結果が大事な時期」と割り切る。抑えのサファテも走者を出しながら長距離砲のメヒア、森を連続三振に切って取り「勝利の方程式」を完成させた。

 試合をつくったのは先発のスタンリッジだ。6回2/3を3安打1失点で、阪神時代の2010年にマークした、自己最多に並ぶ11勝目を挙げた。8月12日の楽天戦(熊本)以来、6試合ぶりの白星に「きょうの投球が自分本来の姿」と胸を張った。球を低めに集め、4回まで無安打に封じた。9奪三振は今季最多。優勝争いが佳境を迎える中での登板にも「プレッシャーを感じる理由がない。自分のパフォーマンスを出せれば勝てると信じて投げているからね」と自信たっぷりに話した。

 オリックスも勝ったためマジック点灯は5日連続で持ち越しとなったが、残り6試合で2位とは2・5ゲーム差。23日にも、優勝マジック「4」が点灯する。歓喜までの道は決して一直線ではないが、最短Vは25日。巨人とのセ、パ同時優勝の可能性も出てきた。秋山監督は「一戦一戦大変だけど、今はやりがいがあるでしょ。幸せに思ってやればいい」。試練の先に3年ぶりの頂点を見据えた。

 ▼ソフトバンク・李大浩(イ・デホ)(初回、先制中前打)連敗中だったので、いつも以上に集中して打席に入った。

 ▼ソフトバンク・吉村(4回に5号ソロ)前の打順の柳田がゲッツーになったので思い切りいった。

 ≪マジック点灯の条件≫首位ソフトバンクと2位オリックスがともに勝ったため、ソフトバンクの最短優勝マジック点灯は23日に延びた。同日にソフトバンクが楽天に勝ち、オリックスが西武に敗れればM4が点灯する。なお、オリックスも23日から2連勝してソフトバンクが2連敗か1敗1分け、または1勝1分けでもソフトバンクが2連敗なら24日に2位ながらM8が出る。

 ≪同日Vは過去3度≫過去にセ、パのリーグ優勝が同じ日に決定した年は3度あり、51、54、58年といずれも50年代。今季両リーグVが同日に決まれば56年ぶり4度目で、ともに自力で優勝決定なら初になる。なお、パが前後期制だった81年に、日本ハムの後期優勝と巨人の優勝が同日となった例もある。

 ≪史上17度目≫ソフトバンクは4投手の継投で西武の出場野手9人全員から三振を奪った。全員奪三振は19日の日本ハム戦で則本(楽)が1人で達成して以来史上17度目。チームでは97年6月17日の日本ハム戦(4人の継投)、08年4月5日のロッテ戦(大場)に次ぎ3度目になった。一方、西武の全員三振は09年9月1日の楽天戦(岩隈)以来2度目。

続きを表示

この記事のフォト

2014年9月22日のニュース